深腓骨神経　走行と支配

走行

１　総腓骨神経が腋窩周辺で坐骨神経から別れた後、腓骨頭下方周辺で浅腓骨神経と深腓骨神経に分かれる

２　深腓骨神経は腓骨側方から前方に回り込み、下腿骨間膜の前方を前脛骨動脈と共に下方に走行

３　下腿上部では前脛骨筋と長趾伸筋の筋間の深部を走る

４　下腿下部では下腿骨間膜に付着する長母趾伸筋の前方を前脛骨筋の外側縁に沿って走行

５　足関節の上方では深腓骨神経は長母趾伸筋の内側に位置していたが、足関節前方では下伸筋支帯と長母趾伸筋の後方をくぐるように走行し、長母趾伸筋の外側にまわってくる

６　足関節を過ぎると深腓骨神経は外側枝と内側枝に分かれる

７　外側枝は短母趾伸筋と短趾伸筋の下方を足部外方に向けて走行

８　内側枝は長母趾伸筋の内側を第1中足骨底部まで並走

９　内側枝はそこから第1と第2中足骨の間、背側骨間筋の上方を足趾まで走行

１０　最終的に母趾末節骨の背側外側部と第2趾末節骨の背側内側部に達する

支配

運動
前脛骨筋、長趾伸筋、長母趾伸筋、第3腓骨筋、短趾伸筋、短母趾伸筋、背側骨間筋（4つのうち内側の2つのみ）

感覚
第1と第2中足骨間背側の皮膚、母趾末節骨の背側外側部の皮膚、第2趾末節骨の背側内側部の皮膚、足関節、第1〜4中足趾節関節、足根骨間関節

参照資料

・ネッター解剖学アトラス　原書第5版
・Wikipedia