さて、今年２度めの避暑キャンプに、岐阜県の平湯キャンプ場に行った記の後編は、平湯のベースキャンプを離れて、上高地ハイクからおっぱじめます。

ウン十年ぶり、３回めの上高地

　上高地には学生の頃のサークル活動で２度ほどいったきり。その後、山より海がいいーと、ダイバーになっちゃったので、まさか自分がまた上高地に来ることになるなんて、想像もしてませんでした…。

　でも、もはや「地球沸騰」なんて事態になってくると、標高が高いところの持つ強みは際立ってきますよねー。「避暑」だなんて、金持ちの道楽みたいに思ってたけど、正直、ここまで暑くなってくると、ほんと、真面目に考えないとヤバくね？　みたいなとこまで来てるように、おっさん的には感じたりはしているところにございます。

徳沢までたどり着けず…

　で、当初は大正池からスタートして徳沢でお昼食べて戻ろうかと思ってたんですけど、日頃の不摂生がたたりまして全然たどり着けず、明神館で「おでん」食って引き返すことにしました。糖質制限をしていると、こういう選択肢が極めて限られている外食の場合、だいたい食べられるものは「おでん」しかないのです😢。

梓川右岸道で戻る

　というわけで、お昼を食べた後は、初めて梓川右岸道を歩いてみることにしました。空荷で歩いてみると、えー、上高地ってこんなに湿原っぽいんだー、と初めて気づきました。微妙にアップダウンも多いので、正直、重い荷物を背負ってる時は歩きたくないルートですが、空荷で散策するなら、絶対こっちの方が楽しいですねー。

温泉満喫

　というわけで、なんとか河童橋にたどり着き、あとはバスで帰るだけなので、明神館ではガマンしたお酒（できれば糖質OFFビールをと探したものの、河童橋周辺では見つけられず、結局角ハイボール缶）をぐいっといただきました。

　上高地バスターミナルから平湯温泉に戻って、すぐそばの温泉「ひらゆの森」へ。１泊のキャンプではまず風呂には行かないのですが、２泊となるとさすがにそうも言ってられないので。
　料金は大人１人700エン也。７つも露天風呂があって、最高に楽しめましたです。湯上がりは、だだっぴろい畳敷きの休憩所で、しばし脱力いたしました（ここは自販機に糖質OFFビールもハイボールもなかったので、糖質ゼロのノンアルビールをおいしくいただきました）。

２日めの宴

　ひとっ風呂浴びて、いい気分でサイトに戻り、氷と炭酸水を売店で買って、いよいよ２日めの夜でございます。キャンプに目覚めて以降初めての２泊キャンプ。買い出しに行けない徒歩キャンパー、さらに糖質制限までしてるとなると、２日めの晩ごはんと３日目の朝ごはんは、ちょっと思案がいるところですが、今回は缶詰ベースにしました。
　最初は最近けっこう出回ってる大豆で作った乾燥肉的なものにしてみようかと思ったのですが、あれってけっこう糖質多いんですよ。自分的にはまったくベジタリアンではなく、単に軽量なタンパク質ってことで狙ったんですが、糖質が多いんじゃ意味ないんですよねー。
　というわけで、重量はありますが、糖質はほとんどない肉や魚の缶詰しかないわー、ということで、晩ごはん用にはランチョンミートのSPAM、朝ごはん用にはサバ缶をチョイス。それらを今回導入の「山フライパン」で常温保存可な豆乳をベースとしたスープで煮て喰うというメニューと相成りました。

　というわけで、焚き火の２度にわたる鎮火で、着火剤を買いに売店に走るといった、初心者当時を思い起こさせる事態にも遭遇しつつ、２日めの夜も幸せに過ぎていきました。

平湯大滝へ

　もう帰るだけの３日めは、キャンプ場からほど近いという平湯大滝を見に行きました。管理棟裏の区画サイトを奥にずんずん突き進んで、吊り橋を渡り、しばし車道を歩くと、見えてきました平湯大滝。

　なんか想像していたよりはるかにデカい滝で、なんだかひどく心を揺さぶられました。考えてみたら滝を眺めるなんて、何年ぶり、何十年ぶりのことだろうかと。水がただ崖から落ちてるだけなんだけど、刻々と変わるその情景に引き込まれて、しばし呆然としてました。

旅を忘れてました

　コロナ禍の息苦しさをなんとか紛らわそうと、キャンプ熱に再び火が点いたわけですが、キャンプに足繁く行くようになって気づいたのは、旅に行かなくなってしまっていた自分、でした。
　歳食ってくると、いろいろめんどくさいことも増えるので、旅行とか、どんどん後回しにしちゃうんですが、それは、きっとよろしくないです。きっと無理にでも行った方がいいんだと思う。このたびのキャンプ熱復活で、それを痛感してるし、今回のキャンプは、それは絶対間違ってないと思わせてくれる最高のキャンプでした。

　今回の模様を動画にまとめているの、よろしければごらんください。