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ショートストーリー紹介『季節のあしおと』

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「ナチュラルな生活とやすらぎのひととき」をテーマにした季節の情景。それをひとつのショートストーリーにおさめました。 短い情景小説ですが、季節感と情感のあふれる日常の物語をご紹介し… もっと読む
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記事一覧

袖を通す【ショートストーリー:季節のあしおと】

季節はめぐっていく。 何気ないことに、はっとして、ふと思う。 春夏秋冬、やすらぎを眺めてきたこれまでをふり返るように。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 さて、春にはじまったこのショートストーリーも気づけば冬。 春夏秋冬をひとまわりしてしまいました。 日々を過ごしていく中で、ふと気づく。 その瞬間をとらえ、ショートストーリーに起こしていく。 やすらぎとともに、着こなしとともに。 そんな試みでございまし

赤い靴下がよさそう【ショートストーリー:季節のあしおと】

朝の底冷えする空気のなかで、ささやかなやすらぎ。 ストーヴのぱちりと鳴る音いいよね。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 この音、好きなんです。 あと、この音を文章で表現するのも好き。 ひんやりと凝り固まったような空気のなかで、それを溶かす合図のような。 そんな音。 五感で楽しめる文章をお楽しみください。 さァ、よい一日を。 ※※このページでは、『ナチュらぎ』で連載されている『季節のあしおと』のショー

風とヘリンボーン【ショートストーリー:季節のあしおと】

朝の匂いに、秋を感じる。 洗濯かごを抱えてベランダに出ようとした。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 朝起きて、はたまた玄関を出て、 「あれ、ちょっと朝の空気、変わったかな?」 って、思う瞬間、ありませんか。 部屋や町中を包む空気の質感というか、そういうものが変わったというのを手触りで感じるような、そういうやつです。 私はあります。 割とよくある。 このときに得られる季節の移り変わりや季節感独特の“

ワンピースをかさねる【ショートストーリー:季節のあしおと】

透明なティーポットにお湯を勢いよく注ぎますよね。 茶葉がジャンプします。 それを眺めるのがけっこう好き。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 今年——2023年の秋はあっという間に過ぎて行ったような。 10月に入ったと思いきや、急に涼しくなりましたね。 すぐに冬がくるのだろうか。 風にひんやりした空気を感じたと思いきや、あっという間に寒い時期がやってきそう。 ともあれ、やすらぐ場所でほっとひと息つきませ

チュニックと秋の夕陽色【ショートストーリー:季節のあしおと】

夏の気配がすこしずつ薄れていく。 季節の訪れを感じられるような、そんな風が立つ瞬間を感じてみたい。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 夏から秋へと季節が移りゆく感じを綴っています。 その空気感とか。 五感で楽しめる文章を書いていたいものです。 夕の陽に触れつつお楽しみください。 さァ、よい一日を。 ※※このページでは、『ナチュらぎ』で連載されている『季節のあしおと』のショートストーリーを紹介していま

明日をドアに飾って【ショートストーリー:季節のあしおと】

“この瞬間が、好き。” そう思えるときがあるのは幸せなことだよね。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 おでかけの服を選ぶ。 なにげない日常で見つけた「楽しい」とか「アガる」とか、そんなやさしいひととき。 さァ、よい一日を。 お楽しみください。 ※※このページでは、『ナチュらぎ』で連載されている『季節のあしおと』のショートストーリーを紹介しています。※※

ふわりと肩にのせる【ショートストーリー:季節のあしおと】

夏の夜にちょっとしたおでかけ。空に咲くアザミを見にいこう。 ふと、夜陰にふわっとゆらめいた白。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 夜陰に街灯のライトがあたってふわっと浮かび上がる感じとか。 あと、アザミ。 ……アザミを花火に例えるのって、比喩としては古風(?)なのかなともふと思ったのですが、いかがでしょうか。 そもそもアザミと聞いて、「ああこんな花かな」「だから花火なのか」と、そういう伝わり方になってい

夏風になびく。旅のスカート【ショートストーリー:季節のあしおと】

電車の音。迎え火。ふるさとの匂い。 今回は、お盆の時期に合う、旅情を添えたやすらぎの情景です。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 ほどよいシワ感で跡も目立ちにくい。 クリンクル加工のフレアスカートは夏旅にもピッタリですね。 さァ、よい一日を。 リラックスしていきましょう。 お楽しみください。 ※※このページでは、『ナチュらぎ』で連載中の『季節のあしおと』のショートストーリーを紹介しています。※※

ブラウスに夕陽の波を立たせて【ショートストーリー:季節のあしおと】

夏の音に耳を傾け、オレンジ色の陽を浴びる。 穏やかな夏の夕暮れ。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 薄暮れっていう頃合い。 夕方と夜の間にある狭間の時間帯。好きな時間帯です。 こちらに差し込まれるオレンジ色の光とか、 移り変わる空の色味とか、眺めていたいです。 さァ、よい一日を。 リラックスしていきましょう。 お楽しみください。 ※※このページでは、『ナチュらぎ』で連載中の『季節のあしおと』のショ

パラソルはさしたまま【ショートストーリー:季節のあしおと】

雨のあとには陽ざしを。 天気が移りかわるさまを楽しみながら歩いていく。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 窓ガラスに雨の跡を示した後の、「うっすら、潤う縦糸のような線」という書きぶり。 自画自賛的で面映ゆいですが、個人的に好きな表現ができました。 ビデオゲームで言えば、“コンボをキメた”みたいなひそやかな快感があります。 それはそれとして、雲間からのぞく陽光の筋は大好物です。 さァ、よい一日を。 リ

ささめく雨にひかれて【ショートストーリー:季節のあしおと】

五感で季節をめぐる雨の日。 部屋にいながら外の雨音を聴いていたいと思ったから。 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 雨の日、なんともなしに窓の外に視線を向ける仕草。 なにげに好き。 濡れ滴る生垣とか湿って色濃くなっている石畳とか、そういうのを気にかけながらお茶を淹れたい。 霧雨の日のけぶる雰囲気とかすごくイイですね。 さァ、よい一日を。 リラックスしていきましょう。 お楽しみください。 ※※このペ

六月のオフの日【ショートストーリー:季節のあしおと】

朝パン派? 朝ごはん派? ぶっちゃけどっちもあるけれど、今日はパンをトースターにホイ🍞 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 最近、天気予報の「当たり外れ」を昔ほど意識しなくなりました。 ていうか、だいたい当たる。その通りになる。 それはそれとして、雨が降りだす前の、やんわり漂いだす空気感が好き。 さァ、よい一日を。 リラックスしていきましょう。 お楽しみください。 ※※このページでは、『ナチュらぎ』

鞄の中の白うさぎ【ショートストーリー:季節のあしおと】

この時期の空模様って、移ろいやすかったりするから。 それで、鞄の中に白うさぎ🐇 なにげない日常に“着こなし”を添えた小さなお話のあつまり。 『季節のあしおと』のショートストーリー。 書いてる途中、傘の部位をいまいちど勉強し直しました。 持ち手の部分は……ハンドル!(いまさら) 「ぬるい空気はそこはかとなく。」 声に出しやすくリズム感があって、響きもなめらかで、個人的には好きなフレーズです。 リラックスしていきましょう。 お楽しみください。 ※※このページでは、『ナチ

木漏れ日を抜けた先【ショートストーリー:季節のあしおと】

「きちゃったか」 「きちゃったね」 木漏れ日を抜けた先には千草のささめき。 自然体でいられるスタイル。 安らぐひとときを。 【ナチュらぎのショートストーリー】『季節のあしおと』vol.11「木漏れ日を抜けた先」 「気が向いたらいつでもいらっしゃい」 そんななにげないメッセージもひとつのきっかけになってくれます。 なにげない日常に“着こなし”を添えて仕立てた小さなお話。 『季節のあしおと』のショートストーリーです。 リラックスしていきましょう。 お楽しみください。