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久しぶりの口喧嘩はほぼほぼ負ける

口喧嘩なんて、もうだいぶやってません。

そして、だいぶやってないことを急にやろうとすると失敗するのが、世の中の決まりです。

だいぶ前の出来事だけど、僕が久々にやった口喧嘩は、予想通り見事に失敗しました。

喧嘩の内容は極めて稚拙なもので、はたから見たら「どっちもどっちだろ」と思うようなものでした。

ざっくり言えば「狭い道での車の譲り合い」みたいな事での口論です。

つまり、「そっちがどけよ」「いや、お前がどけよ」みたいな、最もダサい部類の争いです。

そんなやりとりは普段は面倒なのでしないけど、なぜその時はしてしまったかというと、忙しいからとか、機嫌が悪かったとか、ではありません。

暇だったからです。

毎日の決まりきったルーティンに飽きていたので、ふと「暇だし試しに言い返してみるか」と思ってしまったのです。

これが失敗でした。

相手はゴミ収集車の人でした。

運転手ではなくて、車の横を走りながらゴミを集める担当の人とです。

その人たちが狭い一方通行の道でゴミを集めていて、僕が行きたい方向に車は進めませんでした。

なので僕は、少し手前の、2台がギリギリすれ違えそうなくぼみがある場所で、壁ギリギリに寄せて待機してました。

そしてゴミ収集車が近づいてきて、いざすれ違おうとした瞬間、向かいの車が停止しました。

「ここですれ違うのは難しいから、あなたが数メートル後方の十字路までバックして欲しい」と、歩いてゴミを集める担当の人が僕に言ってきたのです。

そう言われた僕は、「確かにすれ違うのはギリかも。でも頑張ればたぶん通れるから、そっちがもっと寄せろよ。もし運転が下手で無理なんだったら、そっちがバックすれば良いじゃん」と思ったのです。

でも相手にそんな事を伝えるのも面倒なので、いつもなら僕の方がバックします。

でもその時の僕は「暇」を持て余していたのです。

そして相手の人の言い方も、少し嫌な感じがしました。

なので「あなた達の車がもっと寄せればすれ違えると思うよ。寄せるのが無理ならそっちが下がれば良くない?」と言い返したのです。

ここから「そっちが下がれよ!」『いや、そっちが下がるか寄せるかしろよ!」の、底辺対底辺の熱い戦いの始まりです。

そのゴミ収集車の人と、社会のゴミと化した僕が、ゴミみたい口論をしてる最中についつい熱くなって、僕がゴミ収集車の人たちの事を「お前ら」と呼んでしまったのです。

それを聞いた相手は「はぁ?!お前らってなんだぁ!?このヤローーー!!!」とガチギレしました。

ガチギレされて、僕はビックリしました。

そして僕は、「確かに初対面の人に『お前ら』って言葉は使わべきではなかったなぁ」と、その場で反省しました。

これがいけませんでした。

久々の口喧嘩なのに、途中で反省してしまったので、こちらの勢いはなくなり、劣勢に立たされることになったのです。

その影響で、ろれつは上手く回らなくなるし、声のボリュームにもメリハリが無くなったので、全然ハッタリがかませません。

でも今更「やっぱり僕がバックするね。ごめんね」とも言う勇気もない。

そこからはもう、グダグダです。

最初からくだらない口喧嘩ですが、以前にも増してくだらさが際立つ形になりました。

そして、最終的には相手の運転手が本気を出して、どちらも下がることなく、ギリギリで車はすれ違うことができました。

「やっぱりいけんるんかい!!」とも思ったけど、その時の僕はもうボロボロな状態なので、何も言えませんでした。

今度また口喧嘩をする機会があったら、しっかりと心の準備をして、もっとカッコよく相手をディスりたいと思います。







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