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営業マネージャーの成功法則:フォーキャスト精度向上と売上最大化の秘訣

こんにちは、志村(@hiro_shimu)です。本記事では、経営面で非常に重要な意味をもつフォーキャスト(売上予測)の精度を上げると同時に、チーム全体の数字を最大化する方法について私の考えをお伝えします。1つでも参考になる点がありましたら幸いです。


なぜフォーキャスト管理が重要か?

正確なフォーキャストは予算達成のために欠かせない要素だからです。予算を達成するには、例えば四半期単位のフォーキャストをベースに足りない数字を補う打ち手を考える必要があるため、その値に信頼性がなければ正しい経営判断ができません(経営判断にはマーケティングや人材採用などの投資も含みます)。

また、営業責任者が月初に「今月の新規ARRの着地見込みは1億円です」と社長に言ったのに、実際の着地が5000万円だったら信頼を失いますよね?予測を外すにしても、ロジカルに説明ができるようフォーキャストにはしっかりとした根拠が求められます。

ところが、営業担当にSFAの入力を自由に任せているだけでは正確なフォーキャストは実現できません。なぜなら、各担当によって解釈やスキルはバラバラだからです。経験豊富な営業なら受注金額、完了予定日、フェーズ、確度ともに精度の高い数字を入力できますが、経験の浅い営業の場合はどうしても精度は低くなります。

そこで、営業マネージャーが適切にレビューを行なってフォーキャストの精度を上げると同時に、案件の受注確度も上げる必要があるわけです。

運用のベストプラクティス

私の基本スタンスはこちらになります。

営業マネージャーは週に一度、チームメンバーを集めてフォーキャスト会議を行うのがオススメです。もちろん、普段から案件の状況はレポート/ダッシュボードで把握しておき、必要に応じてリアルタイムにやりとりを行ってスピーディーに案件を進める必要はありますが、週単位で情報を整理し、そのデータを改善に活かすことには大きな意味があります。

フォーキャスト会議では、完了予定日が当月の案件は毎回すべてチェックします。各担当から案件ごとに簡単に状況とNext Actionを報告してもらうことで(主に前週からの差分)、マネージャーはその時点で完了予定日や確度の変更が必要かどうか判断でき、営業担当がまだ気付いていない点をアドバイスすることもできます。これがフォーキャストの精度と案件の受注確度向上につながります。

1on1ではなくチーム全体でこれを行う理由は、マネージャーがどんな観点で指摘をするのか全員に理解してもらうためです。会議の回数を重ねるにつれてマネージャーの考え方がメンバーに浸透し、同じ指摘をする回数は減ってくるはずです。副次的な効果として、メンバー同士でアドバイスをし合うことも増えてくると思います。

全案件のチェックが終わったら、当月のフォーキャスト金額をアップデートします。算出の仕方は2つあり、単純に各案件の金額×確度を積み上げる方式と、営業マネージャーの判断で受注見込みの案件のみを100%の金額で積み上げる方式です(この方式の場合は当月パイプラインでもフォーキャストに入れない案件が出てきます)。個人的には、数が多く案件単価が低めなSMBでは前者が、数が少なく案件単価が高いエンタープライズでは後者のほうが合っていると思います。

週ごとに算出したフォーキャスト金額は必ず記録しておき、月初の週と月末週でどれだけ金額に差異があったか?その原因は何だったか?この振り返りと改善活動を毎月続けていくことで、フォーキャストの精度は上がっていきます。

この記事の結論としては、「毎週のフォーキャスト会議の運用を正しくまわせるかどうかが成果を出す最大のポイント」ということになります。

お役立ちTips

まず大前提として、営業担当はSFAにデータを迅速かつ正確に入力する必要があります。データがないと分析も改善もできないからですが、逆にこれを習慣化できればチーム全体だけでなく営業個人の予算達成にも近づきます。営業マネージャーの最初の仕事は、営業担当にデータ入力の重要性とメリットを啓蒙し、毎日入力するように口うるさく言い続けることかもしれません。

営業マネージャーがフォーキャストの精度を上げたり数字を最大化するためには、フォーキャスト会議の運用だけでは当然ながら不十分です。戦略アカウントや大規模案件については個別に時間をとってプランをレビューしたり、商談に同席してお客様の役職者とリレーションを作ったり、やらなければいけないことは多岐に渡ります。

外資でよく使われている営業のフレームワークにMEDDICというものがあります。案件レビューの精度を上げるのに大変有用ですので、馴染みのない方はぜひこちらの向井さんの記事をご覧ください。MEDDICの概要がわかりやすくまとまっているだけでなく、一流セールスが持つスキルまで学べます。

最後に、私の過去のツイートでお役に立ちそうなものを列挙して本記事を締めたいと思います。ここまでご覧いただき、ありがとうございました!

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