図1

環境問題を人生のミッションとした経緯

はじめまして。HOKAGO.comのDAISUKEです。

他のメンバーと同じ企業で、「環境問題に配慮することが当たり前の世界」の実現を目指しています。これだけ聞くと、「こいつ”意識高い系”だな」という印象を持つと思いますが、私自身はむしろ真逆の人間だと思っています。お金儲け大好き・やることない日は何時間でも寝れる結構なダメ人間です。
なぜ私がこのようなミッションを掲げるに至ったのか。自己紹介を兼ねてお話ししたいと思います。

環境問題との出会い

私の父は植物学者でした。そのためか、物心つく頃から自然に触れる機会は非常に多かったです。旅行といえば夏は山・海、冬はスキー。遊園地という選択肢は一切ありませんでした^^; 家にも動植物の図鑑や理科系の書籍が山積みになっていて、暇なときはそれを眺めていました。

そんな環境で育ったためか、自然や地球環境に関する知識は同世代の子供に比べて持っていましたし、身近に環境問題を感じる機会も多かったと思います。

今から、子供のころに衝撃を受け、今でも覚えている環境問題を2つほどご紹介します。

世界で4番目に大きい湖が消滅

アラル海をご存知でしょうか?中央アジアのカザフスタンとウズベキスタンの国境にある、世界で4番目に大きかった湖です。1960年代のアラル海の面積は約6万8000㎢、東北地方全体と同じくらいの面積を誇っていました。しかし、現在では今や20分の1の3300と、鳥取県ほどに縮小し、消滅の危機に瀕しています。
下の写真はアラル海の衛星写真です。左は1989年、右は2014年のもの。やばいですよね。。。

(出典)消えゆく湖 世界4位だったアラル海が消える?

アラル海縮小の原因は、アラル海に流入する河川上流部での綿花栽培に使用する灌漑用水の増加です。言い換えれば、私たちの服を作るために、アラル海は消滅しそうになっている、ということです。

子供のころの私にとっては衝撃でした。これほど大きな湖が消滅すれば、周辺の人々の生活は激変するでしょう。それに引き換え、アラル海縮小で得られるのは、綿ですよ?単なる衣服の原材料です。着るものに困ることのない日本で暮らす子供としては、とても割に合っているとは思えませんでした。なぜ、ここまで状況が悪化するまで世界の大人達は何もできなかったのかと、唖然としました。

そして、もしかしたら、同じことがいつか日本でも起きるのではないか。だとしたら、私たちが大人になる頃、一体どんな世界になってしまうのか。そんなことを思うようになりました。

ちなみに、今のアラル海は、カザフスタン政府の建設した下流側のダムによって水の流出量が減少し、徐々に水が戻りつつあるとのこと。何十年とかかってしまうでしょうが、いつかは元の大きな湖の姿を取り戻すかもしれません。

富士山に流れる白い川

かつて、富士山には「白い川」が流れていたのをご存知ですか?この白い川の正体はトイレットペーパーです。下水道のない山小屋で発生する汚物は、以前は山肌に垂れ流しされていました。しかし、高山では微生物の活動が鈍く、登山者が多い富士山では自然の分解能力をはるかに上回る汚物が垂れ流しにされ、航空えでみてもはっきりわかるような汚物の軌跡「白い川」ができてしまったのです。

(出典)富士山のトイレ事情(1)「白い川」から「環境配慮型トイレ」へ。しかし…

これも、子供心に理解できない状況でした。多くの日本人にとって、富士山は日本の象徴ともいえる存在です。人生のうちに一度は登頂したいという人は多いと思います。そんな存在ですら、私達は普通に汚すことができるんです。家だと大人は「綺麗にしなさい!」っていうのに。

ちなみに、今では各山小屋にバイオトイレが設置され、汚物の垂れ流しはなくなっています。

人が豊かさを求めることは止められない

上記のような環境問題、特に山の汚物やごみの問題は、自分の身の回りでも実感していました。家族旅行で山に行けば、当然のようにごみが捨てられています。海に行っても同じ。多くの人が海や山で遊ぶことは好きなのに、その遊び場を汚すことは躊躇わない。このままの状態が続けばゴミ山の上で遊ぶことになるかもと考える人はほとんどいないんですよね。

結局、人間は自分にとって都合のいい選択をとるんです。自動車の排気ガスが大気汚染の原因とわかっていても、私は車が便利だと思いますし、乗るのも運転するのも好きです。成長するにつれて、きっと他の人たちも同じような心境なんだと思うようになりました。

自分が求める未来とは

環境問題と自分との関わりを本気で考えるようになったのは、進路を真剣に考えるようになった高校生からです。それまでの経験を振り返って、自分が将来どんな世界で生きたいのか考えたときに、真っ先に浮かんだのが環境問題でした。

自分は幸せになりたい。金持ちになりたいし、もてたいし、尊敬される自分物になりたい。けど、仮にこれが実現した時、スキーができない世界だったら?海で泳げない世界だったら?もっと言えば、地球上でできることがシェルターの中で生きることだけだったら?金持ちになっても意味ないじゃん、と思ったのです。

人によっては、「温暖化はメガトレンドの一つだから、そのトレンドの中でどう生きるかが重要」と言う人がいます。それは、上記のような未来を受け入れると同義だと思います。

せっかくの一度きりの人生、何かを諦めるのは死ぬ直前でいいでしょう。自分が幸せになる+環境問題を解決するを実現できるアプローチを考え、自分の進路を選択しました。

その結果、ここでは詳細は割愛しますが、大学ではものづくり、新卒~5年目までは政策づくりからアプローチし、現在はビジネスづくりからアプローチしています。

HOKAGO.comとの出会い

ここまでお話しした内容は、社会人4年目くらいまでは漠然と思っていたにすぎず、ここまで明確に説明できるようなものではありませんでした。

転機となったのは、とある社内ワークショップでビジネスアイデアをグループディスカッションしたときに、HOKAGO.comのメンバーと出会ったことです。

これまでの人生で、私は環境問題についての思いを面と向かって話せるコミュニティには属していませんでした。私は元々「自分がよければそれでいい」人間なので、ボランティア活動のような献身的な行動はどうも肌に合わないのです。今でも、ボランティア活動は自分にも得だと理解できないとやる気になりません。

そんな中、HOKAGO.comのメンバーとの議論は非常に面白く感じました。専門もテーマも違えど、今の仕事に対してなんらかモヤモヤを抱いていて、何とかしようと動こうとするメンバーの意見は非常に刺激的で、自分のやりたいことがどんどんクリアになっていくのを実感しました。私が自分のミッションを明確に定義し、モチベーション高く取り組めているのも、この出会いがあったからこそだと思います。

私のミッション

改めて、私のミッションは「環境問題に配慮することが当たり前の世界を実現する」です。

環境問題が直接自分の幸せに直結すると感じる人はごく少数です。言い換えれば、環境問題で本当の意味で困っている人はほとんどいないということです。どんなに気候変動によって異常気象が深刻化しても、その被害に遭っても、防災対策に取り組む人はいてもCO2を削減に本気で取り組む人はほぼいないと思います。これは企業や政府にも同じことが言えて、気候変動によるリスクを実感しているグローバル企業や投資家を除けば、環境問題はあくまで「規制されたから取り組む」位置づけにすぎません。

これを解決するためには、環境問題に取り組むのが世の中的に”当たり前”になる必要があると感じています。人が並んでいるところに横入りすると白い目で見られるように、環境に配慮しない振る舞いが白い目でみられるようになれば。あるいは、環境問題に取り組む人に対して、多くの人が応援し、後押ししてくれる世界になれば、自分の幸せと環境問題解決を両立できる未来にたどり着けると考えています。

最近、特に欧州ではその世界に向かいつつあるように思います。この原因は、ひとえにこれまで環境問題に取り組んできた人々の地道な活動がようやく実を結び始めたからなのだと思います。これを一過性の動きに終わらせず、メガトレンドに発展させるのが、私が作り出したビジネスとなるように取り組みたいと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。今後、私の担当回では、環境問題を軸に気になったことを紹介していきたいと思います。

HOKAGO.com
DAISUKE

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?