フランスの政治と文学

武蔵大学生涯教育での
後期の授業が始まった。
「フランス文学史2」の初回は
18世紀末〜19世紀にかけての
政治と文学の関係について。
木本豊教授が講義する。

フランスはフランス革命の後、
ずっと共和政の国家だったと
思っていたがまったく違っていた。
共和政と王政と帝政がめまぐるしく
入れ替わる歴史を持っていた。
世の中が激しく変化した。

1789年フランス革命で第一共和政となり、
ナポレオンが第一帝政を敷き、退位して、
ルイ18世とシャルル10世の王政復古、
7月革命、二月革命を経て第二共和政、
ナポレオン三世の第二帝政、普仏戦争後、
パリコミューンで第三共和政となる。

国民による国民のための政治、
それが最もよいのだろうが、
いろいろな考えがあってまとまらない。
それなら王や皇帝に国を治めてもらおう、
そんな国民の思惑を感じるが、
為政者の思うようにはさせない厳しさがある。

フランス文学はこのような国の政治に
深く関わり合って作品が誕生している。
いつ作品ができたのかをしっかり把握し、
政治との関わりから読み解かねばならない。
文学者は常に国の政治に厳しい目を向け、
国民のための政治が行使されているかを見極める。
日本もそうならなければいけないと思った。