俺のブイヤベース

日本家屋の我が家は
冬は隙間風がそよぐ。
そんな夜は暖かい料理が
食べたくなる。
迷った末にブイヤベース*を
作ることにした。

玉葱の微塵切りを
飴色になるまで炒め、
リヨネーズを作る。
白ワインをたっぷり入れ
トマトの水煮缶を加え、
スープを作っておく。

フライパンを温め、
大蒜とオリーブオイル、
胡椒とハーブをかけた
海老と帆立、小イカ、
鱈の皮目を軽く焼く。
香ばしい香りが漂う。

重いストウブ鍋には
スープに玉葱と人参を
入れて煮込んである。
そこに焼いた魚介類を
放り込んで少し煮る。
具材が固くならないように。

フランス料理なのに
ボアソンはスプマンテ。
フレッシュでドライな
ヴェネトのプロセッコ。
フローラルな香りの
グレーラ100が好みだ。


*bouillabaisse 南フランスプロヴァンス地方、地中海海沿岸地域の代表的な海鮮料理。最初は見た目が悪く売り物にならない魚を地元漁師が大鍋で塩だけで煮ていた。17世紀に新大陸からトマトが伝来してトマトスープとなり、19世紀にマルセイユの名物料理となった。