緋牡丹お竜

藤純子演ずる
「緋牡丹お竜」を
久々に観てしまった。

切れ長の瞳が
すっと流し目になる。
それだけで背中がゾクっとする。

中学の時に
「緋牡丹お竜」を観て
ませた僕は虜になった。

凛とした着物姿、
冷ややかな情念、
哀しく優しい心。

片肌脱いで
真っ赤な牡丹の
入れ墨を見せる。

「お竜さん!」と
思わず声をかけてしまう。
格好いい!痺れに痺れた!

大人のいい女というものを
初めて知ったときかもしれない。
歳上の女性に憧れたのは
お竜さんが原因だったのだ。