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ゲーマーなら絶対に好きになりがちな音楽を紹介しながら雑然と何かを語る回

※ゲーム音楽の紹介ではないです。

「ゲーマー」という大きな主語。「絶対」という価値観が狭窄してそうな断言口調。あぁこれはよくないオタクが出ていますね。とはいえ、言葉のチョイスも含めて僕のオススメ熱量の表れだから、殊更「あくまで個人の主観です云々」みたいな中立性の欠如を断るのも野暮というもの。

まあ御託はいいから聞いてみてください。どれも最近めっちゃ聞いてる曲です。そして全部の曲がもしあなたの好みと合致したのなら、友達になりましょう。


1 Galaxy

開幕2秒で「イントロ良っ」と思い、暫くタメた後の盛り上がり部分で「良良良良良良良」となる曲。宇宙的な綺麗さ・壮大さがあり、なのにピコピコ音が良い塩梅でポップにしていて最高です。躍動感も明るさも本来の写実的で冷たい宇宙とは無縁である。僕はファンタジー風味な方の宇宙が好きです。

浅学寡聞にして音楽ジャンルには明るくないんだけど、ここ一年ずっと、EDMとかkawaii future bassとか呼ばれる楽曲のメドレーを漁るように聞いている。で、流行なのかジャンル的な特徴なのか知らないけれど、楽曲のアクセントとして「声」が効果音として使われている曲がべらぼうに多い事に気付く。この曲にもよくよく聞いてみると入ってるのが分かります。界隈では「声ネタ」とか呼ばれてるらしい。


2 Parfait

1と同じ人の曲。これもキャッチーなイントロが印象的。音のバリエーション豊かで可愛くてとにかく聞いてて楽しいし飽きない。あと上述した声ネタもちょくちょく挟まっています。子供達の喧騒を遠くから聞いているような環境音とかこれも、kawaii future bassでは頻出な気がする。

ゲーマーは皆ピコピコ音に惹かれる生き物だと思ってるけど、ドット絵ノスタルジーって若い世代と共有できる感覚なんだろうか。最近はインディーズのゲームを中心に2Dグラフィックが再注目されているのが個人的には喜ばしい限りです。映像技術の進化とは言うけど、ドット絵ってフォトリアルの劣化ではなく、一周して演出ジャンルとして確立されたと思う。解像度の低さって、空想性の余地でもある。


3 Connect

「ガチャン チリン」という開幕の喫茶店に入ったような音がお洒落。テンポが良いのにちょっとエモいメロディも、ピアノとエレクトロな音のハイブリッドも何もかもが好み。曲自体はループしているけど、挿入する効果音(声)を変えることで印象の味変をしている構成。

……正直声ネタに関してはここまでくるとちょっと過剰気味で、こそばゆいというか、ノイズにも感じてしまう時期があった。でも最終的にはやっぱ曲の良さが勝ってブチ抜いてくるんですね。そして慣れると効果音声もジャンルの味だと思えるようになります。ラップを聞き慣れることに通ずるかもしれない。


4 Day off

勢いヨシ! ピコピコ感ヨシ! 僕は聞きながら2Dアクションゲームの中盤を幻視していました。背景に青空を望める高所の、塔とか塁壁のような人工建築物を進んでいく感じ。緊迫と爽快の入り混じったこの曲はそんなステージにピッタリだなという妄想。

この曲に使用されてる声ネタはちょっと特殊で、よくよく聞いてみると分かるんだけど……聞き覚えのある例のアレ。バラエティ番組とかでエッチな話題が出た際に挿入される「ワァーオ」の音、まんまです。分かってて意図的に使ったんだろうか。違うんじゃないかな。多分、日本人には馴染みのある「エッチさ」の恣意性まで汲めず、純粋に音の印象だけで組み込んでいる気がする。だって曲自体はすごく恰好良いから。

こういう違和感体験もkawaii future bassを漁っているとたまにある。外国人が着ている謎日本語プリントシャツを見ている気分に近い。


5 Biscuit

儚げなイントロから徐々に盛り上がっていくテンションがgood。……見返して思ったけど、だいたい綺麗で可愛くてノリが良くて、サウンドが豊富な楽曲を好む傾向がありますね。ここで言う豊富とは「多種多様」というより「おもちゃ箱みたいな」というニュアンスが近いです。語義がどうこうじゃなくて完全にイメージの話ですけどね。

この記事を書きながら一番鬼リピしていた曲でもある。ほどよい疾走感と主張の強すぎないメロディが集中にちょうど良いのかもしれない。知らんけど。その辺りはバイアスありきで構わないから、脳科学じゃなくて己のフィーリングを信じて生きたいですね。


6 Intergalactic Space Rave

もうタイトルを「ファンタジー宇宙を感じられるテン上げ楽曲紹介」とかにするべきでは、という考えが脳裏を過った。これにも声ネタが使われてるけど、アナウンス風の音声やロケット打ち上げを連想させるカウントダウン等々、ちょっと変則的である。メロディを楽しむというより、目を閉じながら聞いて、浮かぶ情景を楽しむタイプの曲です。小難しい考え事もいったん空想の宇宙に投げ捨てよう。

お気に入り曲の一覧を眺めているとその数の多さに驚いてしまう。今回紹介してる数曲なんて氷山の一角だ。もっとジャンル化して複数記事に分ける案もあったんだけど、面倒オススメ紹介って不定期かつ突発の方が思い入れを感じられません? ノルマや定例感に捉われない衝動がモチベの根底にあるというか。いや、決して定期的な紹介記事を軽んじる意図はないんだけどね。


7 Lucky ME

最初の16小節くらいは綺麗めなピアノ曲だけど、そこから先は殻を破ったように色んな音が次々と飛び出てくる楽しい曲。それにオタクは高速ピアノ曲が好き。うっすらと入っているコーラス音(?)も、一応声ネタの分類に入るんだろうか。

「可愛い」って性的ニュアンスのない中立な汎用概念でもあると思うんだけど、例えばそれをイラストで表現しようと思うと難しいなと感じる。描かれる対象が男or女であればどうしても異性からの視点には嗜好フィルターが掛かってしまうし、もう動物か記号を引用するしかない。

その点音楽は、この「汎用概念としてのkawaii」にかなり迫れる分野だと感じる。性問題は何かと取沙汰されがちだし、なんなら世界平和の足掛かりにもなり得るだろう。だからyoutubeのサムネでkawaii future bassの曲に萌え絵が使用されていると、誘目性は認めるけど少しもにょる。じゃあsound cloudから引けよって話なんだけど。


8 Departure

イントロが良くて音が綺麗で可愛くて、メロディアスで、宇宙的で……なんか似たような単語ばっかりだな。実際はそれぞれ全然違う曲なのに、きっと、音楽を文章で説明しようという試み自体が愚かなんでしょう。

決して僕の語彙力の貧相さが問題ではなくてね。といより、そこで豊富な語彙力を発揮して文章で解像度を上ようと試みるのもまた、無粋なことだと思うしね。

ただ、全くしらん曲のタイトルだけ羅列されてもとっつきにくいな、と人の音楽プレイリスト紹介を見ていて思うので、結局何かしら書くことになっている。文章を書いてて楽しいというのも勿論ある。

だけど本当は、本音としては、文章の説明なぞ一切読まずに聞いて欲しいんだよな、という思いもある。僕の日頃のセンスや価値観に寄り添うことを切欠にして貰えるのが理想だ。楽曲は聞いてナンボ、百見は一聞に如かずだからね。

ところで、こういうプレイリスト系の紹介記事って、列挙する順番をどれくらい意識してるもんなんですかね。今回はスマホ眺めながら目についた順に挙げてったので、セトリ的な構成意図は殆どないんですけど。

それでもこの曲は今回のラインナップ内では比較的落ち着きがあって希望的な雰囲気で、どことなくエンディングやスタッフロールに通ずる印象があるから、一番最後にしようかなということを考えていました。

Departureは「出発」という意味らしい。その言葉は何かにつけ始まりでなく終わりに充てられていたら素敵だと思う。

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