就職氷河期世代だけが結婚が困難なのか〜未婚率の推移から考える〜

前回の記事では、生涯未婚率(50歳時点での結婚経験の有無)の統計データを記載した。

出典:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3f37c3bc8a0048c67eeec01779ed557e2d414361

私の感覚では、未婚率が10%超えたら、
結婚できない(しない)人が多いというイメージ。

このデータを見ていると、
2000年代前半10%の大台に乗る。
この時代に50歳なら、団塊の世代より少し年下の世代に該当する。

つまり、団塊までは未婚率は低く、能力や収入が高くない人(ダメな人)も、高い割合で子どもを残せた。
結果、70年代前半に第二次べビーブームが起こり、彼らの子ども達は団塊ジュニアと呼ばれる。
この世代は、ダメな人が一定の割合で存在する最後の世代とも言える。

けれども、就職氷河期のあおりを受けた人が多く、親世代とは異なり、ダメな人は結婚が難しかった。
氷河期世代とも呼ばれるが、この世代は
世間一般では、貧乏くじを引かされた可哀想な世代と見られている。
最近になって、政府は氷河期世代は救済しようと動き始めた。

果たして、この世代だけが本当に可哀想なのか?

未婚率を見ると、少し年上のバブル世代と殆ど変わらない。せいぜい1、2ポイントの差である。
両世代とも、世代内でのダメな人やダメじゃない人の割合は変わらない。

だがわバブル世代は、前後の世代と比べて
結婚に有利な高収入の企業へ就職しやすかったにも関わらず、未婚率が低くならなかった。

では、未婚率に差が生まれなかった理由は何なのか?

団塊より後の世代は、
結婚できない人が徐々に増えるのが
長期的なトレンドであったから。
経済状況や就職のしやすさは、未婚率に影響を与えないのだ。

少なくとも、結婚できるかできないかの観点でいうと、氷河期世代が特別に可哀想な訳ではない。

マスコミが流す情報を鵜呑みにしてはならない。
統計データという事実から分かる情報に目を通して、自分自身で分析・考察する必要がある。





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