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ドイツで手術した話⑥〜退院編〜

①診察から紹介状編はこちら
②検査編はこちら
③手術前編はこちら
④いざ手術編はこちら
⑤お目覚め編はこちら

まさかの爆睡、すっきり起床

初めての入院だし、両手の甲に針刺さったままだし、眠れるのかな…なんて心配しておりましたが、まじ杞憂に終わりました。

超ぐっすり!!!!!

深夜にも血圧と検温が来たけど、またすぐ寝落ち。
もはや、自宅よりよく眠れた説…

病院の朝は早い。

6時くらいからがしがし血圧と検温と傷口チェックされ、「食後にシャワー浴びて自分の服に着替えてOKよ」と言われる。まじか!

そして朝ごはん。

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昨日の気持ち悪さはどこへやら。めっちゃお腹空いた!!ありがたく完食。吐き気がないだけでこんなにも気分が違うなんて!パン美味いヽ(;▽;)ノ

食事を下げられ、今度は配膳係の人からこの後の食事のリクエスト用紙が渡される。ベジタリアンミール含め、お茶とか、いろんな種類から選べるぽいのだけど、わかる単語の範囲で翌日分までを選択。

はずばん(夫)は11時頃に来る予定なので、ひとまずLINEで家族と友人に無事を報告!!

ちなみに、術後最初に来たLINEは、会社の役員人事(まさかの社長交代)で、傷口開くかと思いました。


シャワーでスッキリやで

一通りの連絡を終え、そろそろシャワーでも行くかねぇ、とナースコール。若い看護師さんが来て、私の両手の甲から針抜いていいかを確認してくれた後、「OKだから、針抜きますねー!」と取ってくれた。ここで、思ったより長い針がぶっ刺さっていたと知る。。これが血管に入ったままだったのか…!

血栓防止の着圧ソックス(白タイツ)も脱がせてもらい、タオルと着替えを持って、いざシャワーへ。

隣のおばあちゃんが、私が英語しかできないので看護師さんに「彼女のシャワー後に自分はトイレ行くから」と伝えてくれた。ありがたい。

洗面台横の、試着室のようにカーテンを閉める簡易的なシャワーだけど、病院なので浴室用椅子も完備。

傷口のガーゼは取らないでOKとのことだったので、そのままシャワー。

ぷはー!気持ちいいーー!!!o(^▽^)o

腹回りの青い消毒液が、全然落ちないーーー!!!!!

とはいえ、まだゴシゴシ洗うのも微妙だし、隣のおばあちゃんを待たせてることもあるので、若干青いまま、ササッと済ます。

着替えて出て、おばあちゃんにトイレどうぞと言おうとしたら「いいのよ、髪乾かしなさい」と私のドライヤー完了まで待ってくれた…おばあちゃんありがとう。

ご飯も食べて、シャワーも浴びて、はー気分が良い!!

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すっぴん失礼します。シャワー後にすっきり元気だよとみんなに伝えるべく、自撮り。キャビネに置いてある水色のピルケースが処方された痛み止めなのですが、特に痛みは無いので服用せず。

LINEしつつ、はずばん(夫)の到着を待つ。

「駐車スペースがめっちゃ混んでて今停めた!もうすぐ着くよー」

とメッセージが来たところで、病室にスー先生現る。呼ばれる私。お医者さんからの説明ぽいので、今夫が来るからちょっと待ってー!と伝える。


お医者さんからの術後説明

はずばん(夫)到着。
午後には義母もお見舞いに来ると言っているので、駐車事情伝えた方がいいね、などと話していたら、今度は別の人が呼びに来た。

いざ、電子辞書持ってゴー!!

呼びに来たのは若い女医さんで、どうやら今日説明できない執刀医に変わって手術の説明と私のチェックをする模様。英語ペラペラ。ほっ。

診察室で、まずは診察台に横になってお腹周りを見せる。

ガーゼを剥がされることもなく、トントンとお腹を触られ、痛みや出血は無いかを確認される。

その後手術内容を説明され、

「はい、じゃあ以上ね^^」

と手術内容が記載された診断書的なものを渡される。

・・・ん?

呆気にとられる我ら。

はずばん(夫)が「え、あの、以上、って…」と聞く。

「元気そうだし、退院していいわよ。病院に居たいなら別だけど^^」

YOU CAN GO HOME.
OH REALLY⁉️

えーーーーー!!!早っっ!!!!(◎_◎;)

ベッドの寝心地の良さに、もう一泊してもいいかなと一瞬思いましたが、ま、まじか…!確かに、私(腹以外)元気なう。入院費節約!

ちなみに、退院後に傷口のガーゼ変えたりとか、何か必要ですか?と聞くと、

「次にシャワー入った時にガーゼ剥がして、あとはそのままでいいわよ!通気が大事だから!こすらないでね!1ヶ月は入浴禁止ね!あと、消毒の青いのなかなか落ちないから♫」

もはや、軽い切り傷レベルの処置!!!

(一応、腹3箇所刺されたんだが!)

刺されたヤクザの兄貴が「こんなのかすり傷」と言う感覚かしら…(いや、絶対違う)


なんか、日本だと摘出した物を映像で見せてくれたりするようなのですが、とりあえずまぁ、退院できるってことで、拍子抜けして病室へ戻ると、

お昼ご飯来てたー!

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「魚」と「カレーソース」という単語だけで選んだやーつ。やっと来ました汁物!!せっかくなので、退院前に食べて行こう、と完食。

食べ終わって、半分以上着なかった着替えを再度荷造り。重いものははずばん(夫)に手伝ってもらいつつ詰めていたら、隣のおばあちゃんが「え、もう退院なの!?」と驚く。そりゃそーだ(^◇^;)

荷物を詰め終わり、おばあちゃんともう1人の同部屋仲間に「お大事に」と別れを告げ、ナースステーションでスー先生初め看護師さんたちに挨拶をして、病院を後にしたのでした。

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病院出たとこで記念に。私が医者でもこの元気さなら退院させるわな。病院のベッドは、本当に必要な方へ…!
てなわけで1泊2日、病院滞在約30時間での帰宅となりました。


退院後記

退院してからもうすぐ2ヶ月。経過はずっと良好で、退院1週間を待たずにネアンデルタール人から人類に進化できました。

さっさと退院した弊害としては、我が家のシャワーがバスタブ+シャワーカーテンタイプなのですが、お腹に力が入らない中で、バスタブに入る時、出る時が地味に怖いのと、当たり前ですが角度が変えられない普通のベッドになるので、最初の数日(日本だったら余裕で入院中の期間)は寝返りとか寝る姿勢に気を使いました。

しばらくは傷口を圧迫すると痛むので、でっかいおぱんつ必須!
タイトなジーンズにねじ込むなんて自殺行為。

しばらくは、
NO BOA, NO VALENTI!

ちなみに、傷口を縫合した透明な糸の結び目がぴよーんって出てたのですが、それもようやく自然に落ちまして、

私という戦うボディはお陰様でもうすっかり通常通り!!
I CAN BOA, YES!VALENTI!


今回、海外で入院して一番強烈に感じたことは、英語の大事さ。

身ぐるみ剥がされた手術台の上じゃ、Google翻訳も何も使えない。頼れるのは自分だけの状況で、その国の言葉が話せなくても、英語がわかる、話せるだけで強くなれました。英語はツールでしか無い、くらいに思ってましたが、英語はホントに武器っす!!

もしも将来自分に子供ができて、英語の勉強を怠るようだったら「海外でいきなり入院することになった時に、お医者さんと看護師さんと話すためにちゃんと身につけておきなさい!!」と言う。


一応、免責事項(笑)

日本で同じ手術を経験した友人と、私の2週間後に同じ手術を受けた後輩ちゃんによると、私の「術後痛み止め不使用」「1泊2日」「退院後すぐ通常生活(退院2日後には仕事復帰)」はなかなか有り得ないようですので、もしもこれから卵巣嚢腫の手術を受ける予定でこのブログにたどり着いた方がいたら、「こんな犬並みの回復力の奴もいる」くらいに思っていただければと思います。

友人は高熱が続き、後輩ちゃんは痛みがやばかったとのことですし、私も手術前色々ブログ見て恐怖しかなかったので…頑強な身体に産んでくれた親にただただ感謝です。


お金の話

訳あってドイツの国民健康保険ではなくプライベート保険の私。
実は手術が決まってから保険会社とずーーーっとやり取りをしていました。

卵巣嚢腫は保険加入時に既往症として申告済み(それにより金額UP)だったものの、この手術がカバーされるのかを確認すると、それは手術の見積をもらわないと何とも言えないと。
病院側に見積を依頼したところ、諸々あって結局手術日までに見積が間に合わないことがわかり、見積以外の保険書類(この症状に関する過去の治療歴等々…を英語で)だけ先に出して強行突破で手術に臨んでいたのでした。

手術後に病院から保険会社に請求が行き、審査の結果、無事全額カバーとなりました!!

月々なかなかの額を払っている保険だったので、本当に良かったです(涙)。ちなみに今回の手術と入院1泊2日で€2,300ほど(診察は別途)。
アメリカのように法外な金額でさらに保険カバー無しだったらどうしよう、、、と内心ビクビクしていたので、良心的なドイツ医療費に感謝。


<⑦持ち物編もあるよ>





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