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福島原発事故から12年ー気候危機、エネルギー危機を理由に”原発回帰”は許されない!

東日本大震災、そして福島第一原発事故から12年を迎えます。

政府は気候危機、エネルギー危機を言い訳にして、再び原発に頼るエネルギー政策へと後戻りしようとしていますが、気候危機もエネルギー危機も、原発に頼るべきではありません。原発に頼らなくても解決可能です!

「やる気」の問題なんです!

原発は、たとえ事故を起こさなくても、放射性物質を微量ながら漏らしています。そして、周辺自治体では白血病などが増えるなどの健康被害が出ていることが、疫学的にも示されています。

原発で働いている方たちは、「被ばく労働」を前提にして働いています。労働者を使い捨てにしています。

「核のゴミ」の問題は、何万年、何十万年と、将来世代の人たちに負担を押しつけることになります。

原発は、まったく「倫理的でない」んです。

そんな電気で暮らしていて、心が痛まないのでしょうか? そんなに経済が大切なのでしょうか?

「経済」の語源は「経世済民」。世をおさめ、民を救う。それが「経済」なんです。人々を苦しめ、分断する原発で、経済が豊かになるなんてことはないのです!

2/27(月)「GX説明会・意見交換会」に参加してきました!

さて、先月27日(月)に開催された「GX=グリーン・トランスフォーメーション」についての説明会・意見交換会に参加してきました。そのときの私のエネ庁のやりとりの要旨を紹介します。

この12年間、省エネや再エネについてはいろいろ言い訳をして政治決断をしてこなかったことを反省もせず、原発についてだけは急いで政治決断をする・・・こんな政治は変えないといけません!!

Q(本河):
 今日は意見交換会の場を設けていただきありがとうございます。福島原発事故後にエネルギー基本計画が改定されるたびに、そして今回のGXでもパブリックコメントを提出したが、どう反映されているのか見えない。リアルな場で意見交換できるということで、参加させていただきました。なので、できれば短いやり取りを何往復かするかたちで、意見交換をさせていただきたい。
 まず気候危機について。炭素予算(カーボンバジェット)で考えると2050年では不十分。、それでは十分じゃないのではないか。今できることを積み上げて議論する「フォアキャスト」ではなく、あるべき未来から逆算して考える「バックキャスト」で議論すべきではないか? 先ほど「2030年46%削減」を「高い目標」だと言われたが、本当に高い目標だと考えているのか?

A(エネ庁):
○実現不可能であれば意味がない。
○残りのカーボンバジェットがほとんどないという議論は承知しているが、日本よりも何倍も輩出している国ともうまく整合させていかなくてはいけない。フォアキャストとバックキャストの両方が必要。
○46%削減は非常に野心的な目標だと考えている。

Q(本河):
 原発事故後のエネルギー政策を振り返ると、いま省エネや再エネで課題に挙げられている課題は、この12年間ずっと課題として挙げられてきた。ずっと同じ議論をしている。省エネや再エネが進まないのは、技術の問題ではなくて、制度の問題であり、政治的な決断が遅れているからではないか?

A(エネ庁):
○省エネ・再エネに限らず、本質的な問題というのはそう1年、2年で変わるような話ではない。順調に進んでいるところもあるし、まだまだ足りないところがある。省エネ・再エネの技術は日進月歩動いているところであり、それをどのように実装していくか難しい。
○今回のGX実行会議で、省エネ・再エネ、そして原子力も含めて論点を挙げ、政治決断して進めていくということが示された。

Q(本河):
 個別に2点確認したい。この12年間、なぜ送電網の整備が進まなかったのか? 地熱発電が進まなかったのはなぜか?

A(エネ庁):
○送電網の整備は、地権者などとの調整を含めて、用地買収などに非常に時間がかかる。1年や2年でできない。5年10年のスパンで投じていかなくはならない・・・

Q(本河):
原発の新増設も同じじゃないですか!?

A(エネ庁):
この12年で進んで来なかったので、今回政治決断をして、送電網の整備をさらに加速していく。

Q(本河):
原発の新増設とか、運転期間の延長とかは政治決断を急いで、省エネや再エネの方は「時間がかかる」と言い訳するんですか? やる気の問題じゃないですか?

A(エネ庁):
○これまで止まっていたわけではなく、進んではいたんですが、もっと加速していくという決断をし、具体的なプランを立てていこう、形にしていこう、という話をしている。
○「あれをやる、これをやらない」ではなく、「あれもこれも」足りていない部分については、ちゃんと考え直してやっていこうとしている。

※本当はこのあとも考えていた質問があったのですが、「時間」を理由に打ち切られてしまいました…。

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