歴史を学ぶのが楽しくなるポッドキャスト
数年前に和裁を習い始めたことをきっかけに、日本の伝統文化への興味が沸き、そこから派生して近頃は歴史の勉強にも食指が動いています。
今日は私がヘビロテしている歴史系ポッドキャストのご紹介です。
MOOKSTUDY日本の歴史
聞き手のオガワブンゴさんの、「(日本史を)知らなさっぷり」が絶妙で、リスナーの共感を誘います。
打ち合わせなしのぶっつけ本番のフリートークなのか、脱線もちらほら(そこが面白い)。史実と異なる部分がなきにしもあらずなので、その点はご注意を。
※番組はすでに終了していますが、アーカイブが残っており、ポッドキャスト、Voicy、Spotifyなどで視聴できます。
おすすめエピソードその1:空海
真言宗の開祖として知られる空海。天才っぽいエピソードの数々で、不思議な魅力のある人物だと感じました。
興味が沸いたので、空海と最澄が主役の、こちらのマンガを読んでいます。
おすすめエピソードその2:ジョン万次郎
空海もそうですが、どうしても、外国に長期滞在していた偉人が気になる性分です。
ジョン万次郎もその一人。
紆余曲折を経てアメリカ本土で10年ほど暮らしたあと帰国し、アメリカで得た知識を政財界の重鎮に伝えたり、英語を教えたり、通訳を務めたりと、日本の近代化を進める上で重要な役割を果たした人物の1人だと思います。
もし万次郎が帰国せずにアメリカに残っていたら、今の日本はなかったかもしれない、などと考えてしまいます。
おすすめエピソードその3:徳川家重
側近の大岡忠光とのエピソードに心を打たれます。家重にとって、忠光は唯一無二の理解者だったのかもしれません。
ここまで信頼を置ける人間関係というのは、実に尊い。
どの人物やエピソードに心が動くかを分析してみると、自分の重視する価値観みたいなものが見えてくるのもまた、興味深いです。
歴史を面白く学ぶコテンラジオ
「MOOKSTUDY日本の歴史」が終了してしまったので、他の歴史系ポッドキャストを物色していて見つけたのが、「コテンラジオ」。
フォーマットは、「MOOKSTUDY日本の歴史」と似ていますが、こちらは世界史がテーマで、カバーする範囲がものすごく広いです。
前述のMOOKSTUDYと比べるとかなり長尺で、聴きごたえがあります。
構成もまとまっており、事前の下調べにとても時間をかけていることがうかがえます。
ポッドキャスト、Voicy、Spotify、YouTubeなどで視聴可能です。
おすすめエピソードその1:ガンディー
500回近いエピソードがアップロードされているので、どれから聴いていいかわからないというかたにまずおすすめしたいのは、ガンディーの回。
歴史の教科書では「ガンディー=非暴力・不服従」というキーワードだけ暗記した記憶がありましたが、コテンラジオを聴いて実際にどんなことをした人だったのかを知り、「ガンディーすごいな!」と唸ってしまいました。
とはいえ、人としてどうなの?という奇行もあったりするのがまた、面白い。
7つのエピソードに分けて配信されているので、まとめて聴きたい人は、こちらのYouTubeからどうぞ。
面白かったついでに、映画「ガンジー」を観なおしたのですが、主演のサー・ベン・キングズレーが怖いぐらいにガンディーそっくりで驚きます。
この映画でアカデミー賞主演男優賞を取ったのも納得。
おすすめエピソードその2:玄奘
翻訳を生業とする人間として、個人的に最も刺さったのは玄奘の回。
経典を収集するためにインドを旅してまわるのですが、この旅が壮絶で、まさにアドベンチャー。帰国後はこれらの経典の翻訳に尽力します。
命を懸けてまで翻訳したい何かがある、ってある意味うらやましくもあると感じました。
玄奘のエピソードに感銘していろいろ調べているうちに見つけた、こちらの本も面白かったです。笑い飯の哲夫さんが、般若心経を独自の視点で「翻訳」しています。
どうでもいいですが、般若心経って、漢字の並びがかっこいいなと思いませんか?適度に濁音も入っていて、なんとなく威厳がある響きにも感じる。
おすすめエピソードその3:エリザベス1世
逆境をはねのけてしたたかに生きる女性が好きなので、エリザベス1世のエピソードも、聴いていてパワーをもらえました。
女性のリーダーシップという観点から分析しても、勉強になると思います。
ガンディー同様、こちらのエピソードを聴いた後に関連映画をいくつか観なおしました。
ご参考までに、タイトルのみ列記しておきますね。個人的にはケイト・ブランシェット主演の、エリザベス2部作がおすすめです。
エリザベス
エリザベス:ゴールデン・エイジ
ブーリン家の姉妹
ふたりの女王 メアリーとエリザベス
コテンラジオを聴いてから関連映画を観ると、その映画の理解度が格段に上がります。
マンガで復習するのも、楽しいです。
活字が苦手なら、視覚的に学んでみるという手も。
ちなみに、私はコテンラジオが好き過ぎて、Coten Crewになってしまいました。
この2つの番組を聴くようになってから、歴史の勉強は、出来事ではなく人物にフォーカスしたほうが断然楽しめると気づきました。
私のように歴史に苦手意識のあるかたは、まずは「なんか気になる」と思った人物の自伝・評伝やマンガを読んだり、映画やドラマを観ることから始めてみることをおすすめします。そこから、芋づる式に興味の幅が広がっていくはず。
学生時代の歴史の勉強も、こんな風に進められたら楽しかっただろうなと思います。
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