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『コンフィデンスマンJP ロマンス編』

私が、この映画を初めて見たのは、あの日。春馬くんがいなくなった日の夜。当時は、あまりテレビをゆっくり見る習慣もなかったから、春馬くんのニュースを聞かなければ、もともと見る予定もなかった。というか、テレビで放映されることさえ知らなかった。

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この日まで春馬くんの作品は『大切なことはすべて君が教えてくれた』『ラスト♡シンデレラ』『TWO WEEKS』の3つのTVドラマしか見たことがなかったので、私の中での「三浦春馬」という俳優は、超イケメンの若手俳優、というイメージしかなかった。

テレビドラマの『コンフィデンスマンJP』も見ていなかったので、その日放映される映画がどんな背景かも知らなかった。まったくの予備知識ゼロで、あの日この映画を見ることになった。ほとんど、この日突如としていなくなってしまった俳優三浦春馬くんを見る、という目的だけで。なので、映画の話の内容はほとんど頭に入ってこなかった。ただただ、「春馬くん、かっこいい~!」「キラキラしてる~!」「なのに、どうして!?」というその思いだけが残った。

この『コンフィデンスマンJP ロマンス編』の春馬くん演じるジェシーは、私がそれまで抱いていた俳優三浦春馬くんのイメージとあまり大差なかった。超かっこよくて、自信ありげで、ちょっと斜に構えてて、いつでも余裕で、女の子なんかすぐに落とせるからちょっと傲慢で・・・外見だけでそんな風に思っていたのだ。

その後、何回もAmazonPrimeで『コンフィデンスマンJP ロマンス編』を見た。でも、ほとんど春馬くんを見るだけの目的で、ストーリーなんてかっとばして、春馬くん演じるジェシーのシーンだけ拾って見て、「は~、かっこいい」とため息つくばかりの見方をしていた(映画に携わった皆さん、ごめんなさい!)。

そして、ここ最近、ようやく映画そのものをじっくり見るようになった。

以前、春馬くんと舞台でご一緒した古田新太さんのお言葉。

日本人の奇麗な男の子ってだいたいがチビですからね。春馬は身長もあってバク転ができる身体能力を持ってる。男だってきゃあきゃあ言うよ。映像でナイーブな青年の役やってる場合じゃない。威力のある奇麗さなんだからさ、結婚詐欺師の役とかやらせればいいんだよ。
-(古田新太さん)Richer2012.11.5

ジェシー役は、まさにその通りの役ではないか。

ロマンス編のワールドプレミアで、映画の中のジェシーとはまた違ったヘアスタイルで、それでも、これでもかっ!ってくらいかっこいい三浦春馬で、こう言っていた。

「これでもかというほどの甘い演技を監督に要求されていたので・・・」

この映画の田中亮監督は、『ラスト♡シンデレラ』の演出した人なのね。

「こういうラブストーリーを演じさせたら、ほんとに色気のある素晴らしい演技をしていただけるので、もう今回はその辺を存分に発揮していただいたので・・・」

また、長澤まさみさんも

「初日撮影の日に春馬くんと会ったときに、眩しくて、いまだかつてこのコンフィデンスマンという作品にこんな眩しい人がいただろうかと・・・いや、ほんとうに目が開けずらかったです」

と春馬くんの輝きに賛辞を述べ、共演の東出昌大くんや小日向さんが嫉妬の声を上げるほど。

田中監督には、ただただお礼を述べたい。こんなにキラキラの春馬くんを撮っておいてくださって。『ラスト♡シンデレラ』も含め、あんなにあま~い春馬くんを残しておいてくださって。ほんとにありがとうございます。

もう叶わぬ願いとなってしまったが、欲を言えば、今後も5年おきくらいに、あま~い甘い春馬くんを見たかった。春馬くん自身は、イケメンを売りにするのがそんなにお気に召さなかったかもしれないけど、ヒューマンドラマものや社会に問題提起するようなステージをやりながらも、5年おきくらいにあま~い純粋イケメンものを提供していただきたかった。

齋藤工さんの『昼顔』みたいな役や、それこそこの映画の中でパロディで使われた『ゴースト ~ニューヨークの幻』みたいなのや、『Sweet Season』の椎名桔平さんの役みたいなのや、『マディソン郡の橋』や『失楽園』みたいな中年になってからの恋や・・・

あ~あ、もっと、甘い言葉をささやくいろんな年代の春馬くんを見たかった・・・

話を戻して

初めてこの映画を見た日から春馬くんのいろんなことを追っかけて、だいぶ春馬くんのことを知った上で見るジェシー。この甘い演技も表情も声色も、最高のイケメンぶりも、すべて春馬くんの技巧をこらした完璧な演技なのだとわかった。素の春馬くんは、私の抱いていたイケメンのイメージとはかけ離れた、イケメンの上にあぐらをかくというよりは、むしろ、イケメンということに「すいません」と思っているような節もある謙虚で優しくて努力家で・・・少し天然で。

春馬くんは、映画終盤、ボスである江口洋介演じる赤星が登場してからのファニーなジェシーを演じられたことに、とても喜びを感じているようだった。ほんとに、あの舎弟感、小物感はすごかった。それまでの姿勢のよいジェシーが一変、少し猫背になり卑屈な感じで。春馬くんの計算しつくされた小物感と舎弟感。それによって、気障で完璧なジェシーが一気に可愛らしくて憎めないキャラクターになった。ここでも、春馬くんの演技力に脱帽した。

それが、『コンフィデンスマンJP プリンセス編』に続き、そしてさらに『コンフィデンスマンJP 英雄編』に続くはずだった・・・

映画のレビューになっていなくて、申し訳ない。

純粋に、作品として見ていたいんだけど、どうしても「どうしてもう新しいジェシーを見られないの・・・?」と、今日も無限ループにはまってしまう。


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