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普通最高、社畜でいたい

「社畜」と自虐ネタを書いても、この先社畜を選び
どこかへ所属したい願望がある
生活リズムの管理と義務から抜けたくない

どんなに睡眠不足や、そこそこの体調不良でも
同じ時間に起床し通勤する
「休みまで、あと何日」カウントダウンしながら
会社に行って、特に目立つ活躍がなくとも
拘束されている自分が好きだったりする

従姉が独立した
大きな病院の臨床心理士だった従姉は
公務員を辞め、現在は起業しているが
従姉の話を聞き流しながら、わたしは自己管理が
できるのかが不安で
生涯、自営業はしないと確実な像が見えた


朝、体温計が37.5度を示すと
無職のわたしは最低限の家事以外は横になる選択で
会社員だったわたしは
微熱に挑む自分が、妙にカッコよく思えた

微熱があることを周囲に隠しながら終業を迎え
「どうだよ、わたし、凄いじゃん」
小さな優位性は組織に属していたから生じ
「やればできる」の釘を一本増やした

腹黒いわたしは、周囲に発熱した人がいると
「帰って養生したらいい」
見掛け倒しの優しい言葉をかけ
早退した人の分まで巻き返すメンタルも好きだ
根性試しがやたらと好きな性格

頭の中で作業の分配を考え、優先順位をつける
若干、追い詰められた状況が
変哲のない生活のイベントになるのか
精神論が染み付いた変人なのかは不明だが
部署や前職なら営業所内が
「ぼちぼち、がんばろうね」の空気に包まれ
薄皮みたいな緊張感や一体感が原動力になる

当然、失敗もしてきた
わたしは元来が負けず嫌い
内勤だったので、人に甘えちゃいけない
体調不良でも「なにくそ」自分を奮い立たせ
幾度か職場で気を失い、救急搬送もされている

翌日、フォローしてくれた先輩に平謝りし
完璧を追っても、乗り越えられず
学生時代に考えない、健康管理の大切さも知った

やる気も失敗も経験を培い
会社員だったから、この程度で済んだ

語弊を生む発言だが、わたし個人の立場として
無個性で幸い、特別な能力がない自分の居場所
平凡なわたしを素直に肯定できるのは
元が巨大組織の会社員だったからこそだと思う

才能ないわたしが息できる場所

十人並みである自分に満足できるのも
困難を正面から受けて立ち、真っ当な努力に励み
普通へ対して有り難みを覚えるのも
会社員として生きられる素質を持つからで
会社員が好きだ、また会社員になりたい
残業や連勤があっても、社畜は快適

才能がある人達から見ると
無能を喜ぶバカに見えるだろうが
わたしはいつも恵まれた方向にしか居ない
会社員の才能を誇りにできる自分でよかった

改めて、また親に感謝してしまう

#会社員でよかったこと

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