見出し画像

香りの万華鏡~Papua New Guinia Highland Sweet Washed~

毎年必ず購入する豆がいくつかあります。信頼できる品質であることはもちろんですが、その豆を待っていらっしゃるお客様の顔が浮かんだり、素敵な出来事が生まれたことが思い出されたりする豆は、また店頭に並べてみたくなるのです。

パプアニューギニアのハイランドスイートもそんな豆のひとつで、酸が苦手な方でも好まれる飲みやすさと、強すぎないけれどしっかりと層のある香りの個性が魅力の豆です。

そんなハイランドスイートが、今年は更に香りが立ちあがってきて、まるで万華鏡のような表情の変化を見せています。
モラセス、ラム酒、木樽・・そんなお酒のニュアンスがありますが、スパイシーさもあり、温度が下がってくると白檀のようなお香を思わせるポイントがふと現れたり・・・柔らかい酸は、プラムやチェリーからレモンまでも感じます。

Papua New Guinia Highland Gigabah Estate Sweet Washed
〈地域〉ジワカ州バンツ近郊
〈品種〉ティピカ、アルーシャ わずかにブルボン
〈標高〉1520m~
〈精製方法〉ウォッシュト
〈テイスティングノート〉プラム、チェリー、レモン、柿、モラセス、チョコレート、コリアンダーシード、ラム酒、白檀 など

この豆の特徴を余さず出すために、当店では、
・焦げ味が出ないように焙煎し(焦がさない焙煎)
・焙煎直後から耐圧容器内で圧をかけて保存する(加圧熟成)
ことで、さらにまろやかな味が持続することを目指しています。
味の定着には、焙煎してから1週間もしくはそれ以上、二酸化炭素で圧をかけて酸素に触れない環境下(ビール樽内やビール瓶内など)でコンディショニングを行います。
これで、様々なコーヒーの持ち味が、バラバラではなく角がとれてまろやかにまとまります。
そして、樽から出した後も、空気が触れないような容器の中であれば、さらに味は良いほうへ変化していきます。
お客様のお手元で、是非コーヒーの成長をお楽しみいただければと思います。
当店のコーヒーは、沸騰直後のアツアツのお湯で淹れることを推奨しています。
焙煎による苦味がないので、お湯の温度を下げる必要がなく、逆に高い温度で淹れることで豆が持っている個性がはっきりと出ます。
ペーパーフィルターで淹れて、すっきりとしたフレーバーを楽しむのも良いですが、コーヒー豆のオイルも一緒に抽出されるフレンチプレスのような淹れ方も、甘味が余すところなく出てオススメです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?