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10年後にはモテんだよ!?

 と言うと「そんなわけないよ」と言われるけど、その度「いやいや、そんなわけないわけない」と頬をベチベチして目を覚まさせてやりたくなる人が一定数いる。彼らはどうやら自分の魅力に気づいていないらしい。それまでモテてこなかったから大丈夫というのが言い分らしいけど、それじゃあ「五年経って読み返したらようやく良さがわかりました」的な感想が本につくのはどう説明するんだろう。後から良さがわかるタイプの魅力を持っている人は本人もその魅力に無自覚で、こっちが勝手に先のことを心配してハラハラしてしまう。

 そんなとき、相手が「そんなことないよ」と言うのを押し切って水掛論するわけにはいかない。だから表面上は「ええ〜〜〜」で留めて

 そりゃさあ、今はまだ生活とか将来への不安が感じられにくい親の保護下にある子が多いから、常識的とかマトモとか落ち着いているとか安心感・安定感があるとか重要視されにくいけど、社会に出てそれなりに自立して将来を考え出した十年後くらいにそういうタイプはモテんだよお……‼︎

 と心の中で力説する。その一方で、私が超絶物好きである可能性は捨てきれない。さあ十年後に証明されるのは魅力か私の特殊性癖か。頼む〜前者であれ〜! と願いつつ、後者の方が安心できていいなぁという思いもあったりする十年前の今日この頃。

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