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自ら考え 主体的に行う"まちづくり"


【はじめに】

"まちづくり"とは!!
1980年代後半の「ふるさと創生」から始まったと言われています。
この本を読んで、重要なポイントは「時代をヨミ取る力を養う」ことだと思いました。
時代時代の社会の変化と、人々の生活価値観をヨム。

以下、"まちづくり"の歴史を見ながら、これからの"まちづくり"について考える切っ掛けになればと思います。

『はじめての まちづくり学』第2版
山崎義人/清野隆/柏崎梢/野田満 著
学芸出版社 (2022.03.20.)

【知っておきたい基礎知識】

この本は、"まちづくり"について、初めて学ぶ学生や地域の人の初学編(導入編)として書かれています。

しかし、これまでに実践して来た人達のために、ふりかえって学びなおす材料にもなっていると思います。

最終章の第6章「知っておきたい基礎知識」から読んでいくことにします。

この第6章は、全体を補填する章として書かれています。

1960年代から2010年後半。そして、現代まで、どのように"まちづくり"が捉えられてきたか年代を区切りながら概観出来ます。

【"まちづくり"の歴史】

1960年代まで 
高度成長期と同時に、太平洋ベルト地帯の工業化により、労働力として農山村部から都会地に移動する「過疎化」が進展した。
若者(労働力)が都会地へ移動し荒廃していく"まち"を守る「まち並み保存運動」が動き出す。

1960年代後半から1980年代前半
1970年代は、地方の時代と言われました。
その萌芽が、都市計画法の改正:1968年(昭和43)にあると思います。

【都市計画について/国土交通省】

1980年代後半から1990年代
ふるさと創生事業とは、1988年(昭和63)から1989年(平成元)にかけて、日本の各市区町村に対し地域振興のために1億円を交付した政策でした。
正式には「自ら考え自ら行う地域づくり事業」
1億円を交付したので、ふるさと創生1億円事業とも言われ、バラマキと揶揄された部分もありました。
しかし、使い方で「その地域の知恵と力がわかる」と言われました。

当時(1990年)大分県知事だった平松守彦さんが書かれた『地方からの発想』
平松知事は、本の中で「過疎は怖くない、怖いのは "心の過疎" だ。」

この町に住むのは嫌だ、都会に住みたい。と云う気持ちになってしまうこと。
自分の住む地域への愛情を失くし、やる気をなくすことである。と、書かれています。
『地方からの発想』あとがき
p.228より

『地方からの発想』平松守彦 著
岩波新書 (1990.09.20)

この他「中心市街地活性法:1998年(平成10) 」が施行されました。

2000年代から2010年代前半
ソーシャル•エンタープライズ
コミュニティ•デザイン
"まち"の居場所づくり
コミュニティカフェ
子ども食堂

2010年代後半から
文化財保護法改正:2019年(平成31)
道路法改正:2020年(令和2年)

【ポイント】
時代を読むチカラをつけ
自分たちが住みたい"まち"
住みやすい"まち"を
自分のこととして
後世に誇れる"まち"を自分たちが造る。

【参考】"まちづくり" の古典的な本を読む

『まちづくりの発想』岩波新書 393 (1987.12.21)
『まちづくりの実践』岩波新書 615 (1999.05.20)
『まちづくりと景観』岩波新書 985 (2005.12.20)

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2024.05.12.