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吉祥寺のブックマンションに行ってみた #実際レポート その1

1ヶ月前にnoteで書いたブックマンション、吉祥寺近辺で用事があったついでに、実際に行ってみました。

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吉祥寺駅東口から商店街を真っ直ぐ歩いた先にブックマンションがある。

店内に入ると、天井から床まで、びっしりと本で埋まっている。決して広いスペースではないのだが、なかなか壮観な眺めだ。(取りづらい場所にあるのは、店主・中西さんの蔵書だと思われる)

一般的な本屋と異なるのは、本の並びだ。

ほとんどの本屋では「一般書」「文庫本」「新書」でまず区分けされ、その上で出版社や作家別に配置されている。

ブックマンションでは、棚主それぞれで選書を行なっていることから、それらの区分けやルールが一切ない。「縦横31センチのサイズに区切られた棚」の中に収めてくださいね、というだけ。一見すると秩序がなく、無造作に配置されているように見える。

ただ棚の一つひとつをじっくり覗いてみると、それぞれの棚は、棚主の読書観で色濃く反映されているのが分かる。置かれている本たちは、ジャンルの同異を問わず「棚主が面白いと感じた / 他人にお薦めしたい」という共通点があるのだ。

例えば、原研哉さんの本の隣に「発酵」に関する本があった。「原さんのデザイン観と発酵にどんな関連があるのだろう?」という興味が湧いてくるといった具合に、本に対する興味が、様々な側面から連鎖していくのだ。

本の価格だが、ブックオフなどに並ぶものより「やや高め」に設定されているのではないかと感じた。(あくまで僕の所感だ)

おそらくそれは意図的なのだろう。

ブックオフで中古本を眺めているよりも、遥かに本に対する関心度が変わっていく。点でなく、線あるいは面で、本に対する興味が湧いてくるという感覚だ。

考えてみれば、棚主一人ひとりが、自らの棚(店)を全力で運営している。一般的な書店に比べてスペースは限られているけれど、そこには棚主の情熱が込められている。その個性の集積が、ブックマンション全体の熱量というわけだ。面白くないはずがない。

読書好きは、ぜひ訪れてほしい場所だ。

願わくば、あなたの「棚」も見せていただきたい。


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