きのう、気づいたことがありました。

あなたと話をしていると、
意外なあなたが、見えてくるのです。
まるで
あなたが舵を取る船に乗せられて
どこか別の国へ来たかのようです。
それに気づく度に、自分の心の中に
いくつもの道ができていくのです。

2人で何かをする時
不可能が可能になることもあれば、
可能が不可能になることもある。
壁を打ち破ることがあれば
壁を作ることもあるんです。
でもその壁は実は行き詰まりではなく
別の世界を見るためのきっかけになったり
長い人生のこれからを、もっと楽に進むためにする、回り道かもしれません。

結婚当初は、
ふたりで巨大迷路の入り口に立ち、
手をつないで仲良く、進んでいましたね。
でも、時にはどちらかが勝手に進んで行ってしまったり、どちらも止まったままになったり、2人の行きたい方向が定まらなくて衝突したりしました。なかなか、ゴールに辿り着けず
一緒にヤキモキしたりね。

私たちがこの巨大な迷路を打破することができたのは、紛れもなく、この理由だけです。
2人で歩むことをやめなかったからです。
問題を解決できる力そのものはあまり
重要ではなかったのです。
一緒にい続けること、そのものに意味があったんです。

会話を途切れさせないことが大切なのです。
会話は2人にとっての、エンジンです。
前に進むための原動力です。
お互いをよく知り合うことは
お互いが自分自身に目を向けるきっかけすら
作ります。
弱さを見つめることを恐れてはいけないのです。
時には辛抱強さや時間を必要としますが、仕方のないことでしょう。

だけど私は思います。
乗り越えることは、苦しいことではないのだと。
乗り越えた先にある景色は、過程に重点を置いて生きていくことを楽しんだ先に見える、
おまけの景色なのです。

結婚生活は、結果ではなく
成果でもなく
2人が豊かな人生の時間を送ること、そのものなのですから。