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爆速で国語の物語文を教えるtips

何かの役に立てば幸いです。
トップギアで6~8時間単元を終わらせたいときにどうぞ。

事の発端

3月頭にやっと5年生は『大造じいさんとガン』に入ったのですが、その前に社会科見学に行って授業が無くなり、その後なんと学級閉鎖になるという不運が重なって、実質3コマで終わらせる必要が出てきました。
質は落としたくないし、おさえるべきポイントは教えたい。
そんなときに役立った話をします。

事前に全員が読む

私は音読の宿題に、『大造じいさんとガン』を早い段階で取り組ませていました。
それによって児童はこの単元に入った時点でもう「内容はすべて知っている」状態だったので、かなり導入が楽でした。
さらに、いわゆる「確認読み」(内容のあらすじをとらえる授業)にもそこまで時間を割かなくてもよくなったので、表現効果という本単元のねらいにだけ焦点を当てられました。

みんなで「解きたい謎」を共有する

これは研究会で教わった方法なのですが、通読しながら「みんなで解決したいと思える謎について考える」というめあてを立て、1時間目を始めました。
「どうしてこのとき、大造じいさんは猟銃をおろしてしまったの?」
「それは感動したからじゃないの?」
という児童同士の教え合いがあったので、内容把握をさらにショートカットできました。
そのうえで「前書きの効果」「情景描写の効果」など、ここは気になるよねというポイントに児童が気付いてくれるよう若干誘導したりもしました。
タイトルと内容の比較も面白いテーマとして挙がってきました。

情景描写と心理描写を並行して教える

立体板書の本なども読んだのですが、まず「板書を写すことに集中させない」のが大事だと感じました。
書くことに時間がかからないよう、タブレット端末での撮影やタイピングは許可しました。
それでも「紙に書いたほうがいい」という児童もいたので、そこはご自由にどうぞ、としました。
板書量は極力絞り、内容を精選して、立体板書モドキを作ってみました。

実際の板書の様子

青の線は大造じいさんの気持ちの動き、上は残雪の呼び方、下は情景描写や心理描写の表現です。黄色の文字が深読みしたこと、ピンクは一番大事なことです。
児童には「残雪の呼び方の変化を探すチーム」と「情景描写を探すチーム」に分けて、それぞれでジグソー学習のようなこともしました。
一人で取り組む時間が5分、相談する10分、共有する10分でだいたい半分なので、このくらいのペースが良いのかなと。

反省点

かなり私が焦ったので、「表現の効果」までは深読みできる児童が少なかったのが一番の反省点です。
そのため、テスト後の10分間でフォローアップをしました。
なんとなくわかる、が半数くらいだったので、より的確な発問を練る必要性も感じました。

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