おおきな一口を奥歯で噛み締めて、押しつぶされたステーキからじゅわっと口の中に広がる肉汁に、これが命の味か。と感動の涙を流したい。

お肉。とてもおいしい。
わたしは風邪を引いたり、少し元気がないなと思った日は、お肉をたくさん食べるようにしている。豚でも、鳥でも、牛でも。
お肉を食べると体の底から元気が湧き出る感覚がある。
いのちをいただき生きていると実感する。

タンパク質は卵や大豆製品からも摂れるけど、元気の源にはならない感じがする。卵も未来のお肉なのに不思議である。
今日は朝にサラダチキンを食べたきり、お肉を食べていない。
ダイエットをしているのだ。タンパク質は、卵や大豆製品に委ねた。
なんとなく物足りなくて、力が出ない気がする。

今日はたまたまそうしただけで、比較的毎日ちゃんとお肉は食べている。
ステーキはさすがにたまにしか食べられないけれど。ああ、ステーキが食べたいな。ステーキは家で焼くと分厚いのを独り占めできる。
ステーキソースも合わせて買えば、贅沢すぎて飛ぶだろう。
うっすら中が赤いままのお肉を、ぎゅむっと噛みしめる瞬間の幸福感に焦がれている。

焼き鳥もいいな。炭の香りが口の中に広がって、甘いタレや塩コショウと混ざり合って、そこにビールを流し込めばもうその日は優勝だ。
唐揚げもいいな。食べ物の中で一番好きだ。店で食べるよりは、スーパーの少し冷えた唐揚げがおいしい。醤油の唐揚げは、ノスタルジックな味がする。

豚なら、とんかつかな。揚げたてサクサクの衣と、豚肉のギュッと詰まった肉身を同時に噛みしめる。豚の脂と衣の油がいい感じに融和して、そこに甘辛いソースが絡んでいけばもはやハーモニー。
千切りキャベツを食べれば後味もさっぱり。一緒にお味噌汁も飲みたい。
生姜焼きなんかもいいね。玉ねぎの甘味と、しょうがのピリッとしたアクセント、甘辛いしょうゆタレを絡めて、炊きたてのご飯の上に乗せて口の中にお迎えすれば、私の人生はもうこれでよいという気持ちにすらなれる。

ああ、朝しかお肉食べなかったから、お肉が食べたい。
ダイエットしてるからお米も満足に食べられない。はやく週末になってくれ。まだ月曜日じゃないか。