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【屑の恋愛論】与えすぎてはいけない。

突然ですが、質問です。

あなたの目の前に、二軒のパン屋さんがあります。あなたはお腹が減っています。

Aのパン屋さんは、毎日朝から夕方まで開いているそう。おいしそうなクリームパンが窓越しに見えています。

対して、Bのパン屋さんは、不定期でしか開いていないのだそう。おいしそうなクリームパンが窓越しに見えています。

さて、あなたはどちらのパン屋さんに入りますか?


ーー


わたしはいつでも。空いてる日あったら教えて。

あげる。似合いそうだったから買ってみた。

今から? 急だね、わかった、すぐ行く。



あなたがもし、そういう科白を吐くのなら、きっとその人のことが相当好きに違いない。そんな好きな人に出会えたあなたは幸せ者だ。



……フラれるよ?


あなたは好きな人や気になる人に、与えすぎてはいないだろうか? 物を、時間を、そしてあなた自身を。



「与えることの何がいけないの?」


与えることがいけないんじゃない。
与えすぎてはいけない。


気になってる人に、深夜の中途半端な時間に呼び出されて、嬉しくて簡単に行ってしまうわたし。いつでも空いてるよと、相手に合わせてしまうわたし。プレゼントをして、彼の気持ちを繋ぎ止めようとしてしまうわたし。そんな「わたし」なあなたは、冒頭の質問のAのパン屋さんになってしまっているのかもしれない。



Aのパン屋さんというのは、気軽にいつでも立ち寄れる、自分に都合のいいパン屋さんだ。

パン屋を女の子に置き換えたら、どれだけ生々しいかわかる。

いつでも開いているパン屋さんとは、都合のいい女の子のこと。



対して、Bのパン屋さんというのは、いつ開くかわからない、自分に合わせてくれないパン屋さん。

そう。

いつ開くかわからないパン屋さんとは、自分の思い通りにならない女の子のこと。



オブラートに包んでも仕方ないので言います。

自分に合わせてくれるような女の子は、ちょろいし簡単に飽きてしまう。

本気になっちゃうのは、自分の思い通りにならない女の子。

人は得てして、手に入らないものを欲する生き物だから。



あなたは相手に合わせ過ぎていませんか?


「だって好きなんだから。なるべく早く会いたいし、負担かけたくない」


そうですね。たしかに合わせてくれる人は楽です。都合がいいですから。Bのパン屋さんに入れると思って入れなかったときとか、僕はよくAのパン屋さんに「今から家行っていい?」とか連絡しちゃいます。

繰り返しになります。都合のいい女で終わりたくないのなら、その人の本命になりたいのなら、いつかプツッと連絡が途切れてほしくないのなら、与えすぎないようにしてください。物を、時間を、あなた自身を。


これはもちろん男子に対しても言えること。好きな女の子の心を奪って離したくないのなら、Bのパン屋さんになれ。

女の子がよく言う科白がある。

「一途で優しい人がいい」

彼女は一途でもない優しくもない男を好きになってしまうからこそ、そう言うんです。言葉を表面的に受け取ってはいけない。

恋愛というのは、どちらがBのパン屋さんになるか、あるいはAのパン屋さんに成り下がるかのシーソーゲームです。



Aのパン屋さんになっちゃってる人は、たまにでいいです、好きな人や気になっている人を遠ざけてほしい。会えるときでも会えないと言い、忙しくないときでも忙しそうにし、気分じゃないときは身体に触れようとするその手を払い、自分はあなたの思い通りになんかならないとわからせる。


思い通りにならない女の子とわかった瞬間、あなたのお店にあるクリームパンがきっと彼の目には、他のどの店のクリームパンよりおいしそうに映るはずです。

いつもありがとうございます。