細貝祐天

屑は好きですか? ただの女好きのサラリーマンです

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  • 屑の恋愛論

    屑による屑のための屑の恋愛論

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かくしごと

あの子の"かくしごと"に対して、僕はなんて言ってあげるのが正解だったのだろう。きっと彼女と同じような悩みを持っている読者も多いだろうから、つい最近のことだけど、僕は彼女の話をしようと思う。 渋谷で会った。 居酒屋に連れていって、お互いの仕事の話をした。彼女は僕のふたつ下で、化粧品メーカーの本社に勤めていた。栗色のロングヘアが似合う女の子だった。 「恋人はいるんですか?」 「いないです。最近別れました」 取引先の男性と付き合っていたらしい。別れた理由を聞いたら、 「

    • セフレに撮られた。 「いい感じ、このトゲ」 と、喉仏をちょんと触られた。 …………トゲ?

      • さようなら、2DK

        僕の住んでいる部屋は、他の部屋より4万も家賃が安い。 理由を話すと、たいてい驚かれる。 ◯ 新宿区にあるこの部屋を内見したとき、僕は一瞬で庭の虜になった。コンクリートで無機質で広い庭。これだけ広かったら…… 女の子と花火ができる😏 部屋も2DKと広く、寝る部屋と仕事をする部屋を分けられるのがよかった。 大家さんは70代くらいの品のいいおばさまで、言葉の端々から美しさが漏れていた。内見で興奮気味の僕に、笑顔で丁寧に説明してくれたのを覚えてる。 明日までに申込むかど

        • 【屑の恋愛論】男でできた傷を◯◯で埋めるな。

          マッチングアプリをやっていると、男に傷ついている女性が多いことに気づく。 彼氏にフラれて引きずっている子。セ◯レに捨てられてしまった子。絶対に付き合えない男に依存してる子。……そういう女の子とマッチすることが、ほんとに多い。これを読んでいるあなたも、もしかしたらそうかもしれない。 あなたは男でできた傷を埋めようと、ほかの男を探す。そうしてアプリで僕みたいなクズとマッチする。 僕とあなたは居酒屋へ行く。あなたはお酒を飲んで、男につけられた傷を話す。僕は可愛いあなたのことを抱

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          アイドルだった女の子と

          「部屋まで来といて、何もさせてくんないの?」 ソファーで横並びになって、お茶でひと息ついたくらいで彼女の手に触れた。そのまま指を絡ませて、顔を近づけた。キスの寸前で顔を背けられた。 「付き合う前にしたら、付き合えなくなるんだよー」と彼女は言う。 「そんなことないけど」 事実、僕はセフレだった女の子にのめり込み、付き合ったことがある。彼女とは真剣に結婚まで考えたし、別れたくなくて立川まで行って彼女の前で泣いたことすらある。 それとは別で、セフレに告白をして、フラれたこ

          アイドルだった女の子と

          俺のことブロックしたくせに、

          これは、いちどLINEで僕をブロックしてきた女の子と数年の時を経てTinderで奇跡的にもう一度マッチし、会ったときの話。 ―― ざらついたエフェクトの写真に映る、雰囲気のある女の子。あとの写真は、花や、喫茶店や、ライブハウスの看板などだった。Tinderをスワイプしているとたまに出てくる、そういうサブカル気質な女の子。 マッチすると向こうからメッセージが来た。 「お兄さんかっこいいですね」 「実物はそうでもないかもですよ?」 「どこ住みですか?」 「新宿です。

          俺のことブロックしたくせに、

          もう会うのやめよ、と彼女の背中に告げた。

          7年ぶりに再会した元カノと終電を逃す。そんな夜から2ヶ月にわたって、身体の関係を続けてきた。そして昨日、僕は元カノと勝手に別れてきた。向こうはまだ続いてると思ってるのかもしれない。僕は彼女の背中に向かって、ぼそっと別れを告げただけであって、あくまで勝手に別れてきたからだ。 どうしてこんなことになったのか。 ○ 2ヶ月前、僕は夜中急に7年ぶりの元カノからラインをもらって会うことになった。 ふたりでバーに行って、お酒を飲む。7年の空白は埋まらなかったけれども、音楽も映画も

          もう会うのやめよ、と彼女の背中に告げた。

          【クズが教える】あなたが彼氏にフラれた理由を気にしなくてもいいワケ

          「ごめん、価値観が違う気がする」 「いまは仕事に集中したい」 「結婚するつもりがないから、このまま付き合ってても申し訳ない」 あなたはいま、そうして男にフラれようとしている。 そして、その言葉を鵜呑みにして、ひとしきり傷つくのだ。 僕は男だからわかる。 その、彼氏があなたに放った別れる理由、 うそだよ。 え! そんなはず、ない。 って思ったでしょ 彼氏の目的は、スムーズに別れること。だったら、別れるのにスムーズな理由を探した方がいいに決まってる。「あ、これ

          【クズが教える】あなたが彼氏にフラれた理由を気にしなくてもいいワケ

          保冷剤で冷やすような恋

          好きな人と、どこまで行くのか。友達止まりなのか、身体の関係なのか、恋人なのか。はたまた身体の関係の上でも、いろんな道があって、どこまで行くかはふたり次第だ。 最近ほとんど連絡を返さなくなってしまった女の子がいる。 彼女とは、行き過ぎてしまった。 もっと途中で止まっていたら、もうちょっとは長続きしたかもしれないな、と思う。 ◯ 出会いは例によってマッチングアプリで、はじめてLINE電話をしたのが今年の春だった。彼女が二十代半ばであるということも、ミュージシャンの卵であ

          保冷剤で冷やすような恋

          オリンピック見るくらいなら、君とベッドもぐる

          恋人のような女の子が、いた。恋人ではなかった。あくまで、恋人のようであって、ように過ぎなかった。けれどもあのころ、僕は彼女がいなかったら、この東京という街でやっていけなかったと思う。 ちょうど次のオリンピックの開催が日本に決まったころ、僕はよく彼女と遊んでいた。彼女はネイルの専門学校に通っていて、僕の狭いアパートに来るたび、手の指から足の指までネイルを塗ってくれた。僕はいま自分でメンズネイルをやったりするけれど、たぶん彼女から受けた影響が大きい。 「細貝くんって、笑わない

          オリンピック見るくらいなら、君とベッドもぐる

          誰でもいいけど、誰でもいいわけじゃない。

          てっきり、こっそり酒を出している店にでも行くのかと思っていたら、代々木公園だった。渋谷からそこそこ歩いたな、と思う。セブンで買ったカフェオレとサンドイッチを渡すと、お腹を空かせていたのか、彼女は話しながら食べた。話しながら食べる女の子は、食べるのがめっちゃ遅くなる。車だったら、後ろからクラクションを鳴らされているだろう。 二十代半ばの彼女は、転職したばかりで、まだ仕事を頑張って覚えている段階だと言う。なぜだろう、マッチして会う女の子には、転職したばかりの子も多い。けど、慣れ

          誰でもいいけど、誰でもいいわけじゃない。

          氷結

          「日中だったら会えると思います」 「何時くらいまで、ですか?」 「17時くらい」 「夜だと難しいんですか?」 「はい」 「ご結婚されてたりしますか?」 「はい…」 日中なら会える、を翻訳すると得てして、わたし結婚してます、になる。 少なくとも、僕の経験では。 「やっぱり気になりますか?」 というメッセージが続いてきたので、僕は正直に答えることにした。 「気にならないですよ」 年齢は僕より4つほど上のお姉さん。ショートカットの似合う、小動物顔のかわいらし

          阿佐ヶ谷に住んでた女の子

          会社勤めを始めて間もないころだった。駅前のロータリーでギターを掻き鳴らす売れないミュージシャンが、眩しくて長く見ていられなかった。自分の腹の底の燃えかすみたいなのが疼く。 「こんばんは〜」 高円寺で待ち合わせた彼女は、(はっきりと覚えてないけど)自分で飾り付けたママチャリに跨っていた。着ているのは古着のワンピース。長い髪を結んでいた。 「居酒屋で大丈夫ですか?」 あぁ、ずっとにこにこしていた。それから声が低くて童顔とのちぐはぐ感も印象的だった。 「はい、どこでも」

          阿佐ヶ谷に住んでた女の子

          【屑の恋愛論】好きなタイプにならなくても好かれる方法

          以前付き合っていた彼女に、どうにかハマってほしくて、その子の「好きなタイプ」になろうと躍起になっていた時期がありました。たとえば、彼女はモードっぽい服装の男性が好きで、そのころ僕は好きでもない黒い服で身を固めていたわけです。 この記事は、あのころの僕みたいに、自分を偽ってでも相手に好かれようと頑張ってしまっている人に向けて書こうと思います。最後まで読んで、少しでも気持ちが楽になってくれたら嬉しいです。 結論から先に書きます。 相手に好かれたいのなら、相手の好きなタイプに

          【屑の恋愛論】好きなタイプにならなくても好かれる方法

          そうして、僕たちはセフレになった。

          先日、ひとりの女の子とお別れをしてきた。もう彼女と会うことはないだろう。そう思ったらnoteを書かずにはいられなかった。 初めて会った夜のことは、思い出すたびに笑えるし、なんだか昨日とか一昨日くらいのことみたいに感じる。時の流れって早いな。 最初の夜は渋谷で待ち合わせた。すでに彼女は会社の後輩と何杯か飲んだあとらしく、目がとろんとしていた。黒髪のショートカットが似合う、歩くのと喋るのが遅い、かわいらしい女の子だった。 居酒屋で彼女の仕事を聞いた。雑誌を作る仕事をしていた

          そうして、僕たちはセフレになった。

          【屑の恋愛論】元カレを忘れる、たったひとつの冴えたやり方。

          女は男を「上書き保存する」とよく言ったものだけど、この前Tinderで出会った女の子は元カレをとことん引きずっていた。上野駅で待ち合わせて散歩の予定が外は寒く、居酒屋に入ってふたりでレモンサワーをいっぱい飲んだ。 トイレから戻ったとき、その女の子はスマホをいじっていたんだけど、Tinderを開いて誰かとメッセージを取っていた。僕と会ってるときもTinderを開いちゃうような彼女に、少し腹が立ったのを覚えている。 ちなみに僕もトイレの中で別の女の子から来たLINEを返したり

          【屑の恋愛論】元カレを忘れる、たったひとつの冴えたやり方。