見出し画像

政治家への道⑧ 選挙違反にならない広報戦略

※こちらの記事は、Voicyの5月14日配信分をGoogleドキュメントで文字起こししたものをベースにしています。Voicyでは有料配信としているため、こちらの記事も有料とさせていただきます。ご了承ください。

今日は印刷物について解説したいと思います。ネットやSNSが充実した状況で、「まだ紙なの?」と思う人もいると思いますが、読みやすさや手に取りやすさという点では、印刷物は捨てがたい存在です。自らの政策や理念を伝えるためにも街頭演説が重要な手段ですが、立ち止まって聞いてくれる人は限られます。印刷物であれば人の手を通じて多くの人に手渡され、政策を読んでもらうことができます。

選挙において印刷物は「紙爆弾」と呼ばれることがあります。印刷物に政策やメッセージを書き込み、それを広く配布することが大きな武器になると考えられているのです。もちろん、最後は名前を書いてもらわなければならないのですが、「この人といえばこの政策」という連想が働くようになれば大きな力になります。

選挙前に配れる印刷物と、本番中に配れる印刷物は明確に区分されています。本番中に配れるものは証紙を貼ったチラシのみです。証紙とは、選挙管理委員会から渡される小さな印鑑のようなものです。それぞれの選挙で証紙の枚数が決まっているため、配布できるチラシの枚数も制限されています。昔はお金さえあれば多くの印刷物を配布できたため、公平性を保つために証紙を貼るかたちになりました。今は印刷物の値段が下がったので、皮肉なことに証紙を貼る手間の方がはるかに大きな負担になっています。本番中のチラシについては、回を改めて説明します。

選挙前に配れるもの ①リーフレット

今回、皆さんに説明したいのは選挙前に用意すべき印刷物です。大まかに2種類の印刷物があります。まず「リーフレット」と呼ばれるものです。政治に関心のある方であれば、政治家のリーフレットを受け取ったことがあるかもしれません。持ち運びやすいよう3つ折りか2つ折りになっていて、政治家の顔写真や政策が並んでいます。リーフレットは形式上、政治家が自身の後援会への入会を求めるための資料として作られています。

中身はやはり動機、理念、政策

リーフレットには、以前にもお話しした3つのことを書くべきだと思います。まず政治家を目指す動機です。単なるプロフィールだけではなく、その人がなぜ国会や県・市議会を目指すのかを、短くてもしっかりと書くべきです。

ここから先は

1,618字

¥ 150

この記事が参加している募集

はじめての仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?