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正義。

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「殺してやりたい……殺してやりたい……」
 路地裏で、男が何やらボソボソと呟いていた。
 俺はニヤリと微笑んだ。
「なら、殺せよ」
「でも、同じになるって……。憎い奴を殺したら、俺も同じになるって……。俺の大切な人を殺したあいつと……」
「気にすんな。世間の目とか法律とかそんなもん気にすんな。他人がお前をそう評価したって……所詮、ただの無意味で無価値な他人の戯言だ。そいつ等には何の責任も苦しみもないんだ。やられたらやり返せばいい。同じになんかならねぇ。これは復讐だ。悪い奴を制裁する……正義だよ」
 男は俺の四白眼をしっかりと見て、頷いた。

夜の街へ、作品のネタを集めに行く為の費用に出来ればと思います。