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MRIの中で泣く

梅雨に始まった入院生活がやっと終了。
2か月ぶりの下界、そして今年初めての真夏の空気の中に開放された。
身体に刺さった管はまたひとつ増えたけど、入院中に点滴の管理もすっかり覚えてしまった。

帰宅すると、新入りの観葉植物がお出迎え。
「退院祝いに美味しいもの」ってわけにいかない私に、夫が用意してくれていた。
エヴァーフレッシュというネムノキの仲間らしきこの子、よく見るとこんなのが付いている。

そうしたら、翌日こんな可愛いことに。

早朝でまだ葉っぱは眠い時間

このフワフワたちは2日ほどで落ちてしまったので、私の帰宅を待っていてくれたに違いない。


恒例の冷蔵庫残り物チェック。
2か月ぶりの料理。今一番食べたいものはそうめん。
我が家のスットク箱には冷麦あり。
作る欲が満たされると、食欲がいくらかおさまる。

●トマトぶっかけ冷麦  ●イワシ缶とキュウリの梅和え
 ●ナス揚げびたし ●頂いた海苔バターとはんぺんチーズ焼き


2か月ぶりの出勤。
点滴の輸液・ポンプ・ルートを仕込めるこのすばらしきベストのおかげで仕事に行ける。なんてありがたいことよ。

背中のポケットに輸液をセット。
午前中はだいぶ重い。
前身ごろの内側にルートとポンプを収納


職場近くの木の上で、野良猫が昼寝していた。

小枝に置いてる前足が可愛い

妹が買ってきてくれた松本大洋の「ルーヴルの猫」を読んだ後にこの写真見返すと‥‥長い物語があるような気がしてしまう。


一週間働いて、週末のお休みは居酒屋欲を満たす。
本日のお通しなり。

●にんじんタイ風マリネ ●クリームチーズポテサラ
●ゴーヤのピクルス    ●レンコンのきんぴら


女子会欲も満たす。
下の妹はフランスから帰省中。上の妹はお盆休み中。
2人とも子どもを預けて遊びに来てくれたので、去年から続けている「前菜盛り合わせごっこ」。コロナ禍で大皿料理をつつかなくなってからすっかり定番。
久々に作ったので、なんだかまとまりない感じになってしまったけど。
おしゃべりもまとまりなく色んなことに話題が飛ぶ飛ぶ。全員40代の三姉妹+20歳娘。

●切干大根ぺペロン ●ゴーヤピクルス 
●海老アボカドレンコンサラダ  ●モッツアレラ味噌漬 
●ミニトマトピクルス  ●かぼちゃのサラダ
●ポテサラ生ハム巻 ●蒸し鶏ピーナッツだれ 
●にんじんタイ風マリネ ●豆乳とネギの冷たいスープ

そしてこのあと、今回の不穏なタイトルへ(涙)

妹たちが女子会メニューをたいらげてくれた頃、だんだん具合が悪くなる。
退院から10日後だったこの日、イレウス再燃のため病院戻りになってしまった。

入院中、MRIを撮った。
サナギの中みたいな白い閉鎖空間。
絶対誰も入ってくることのない超プライベート空間。
耳にはめられたイヤホンからエンヤが流れてきたとき、涙が止まらなくなってしまった。
絶食は5か月目。
次々に課題を与えてくるこの病気と折り合いをつけて頑張っているつもりだけど、なんで終わりがないんだろう。なんで今日も私は病院にいるんだろう。
でもサナギの中で泣くのは意外と気持ちよくて、1時間くらいこの検査続いてもいいな、と思った。

予定通り20分で検査は終わって、出てきた私が号泣してるので、技師さんはびっくりしていた。

その後もエンヤ効果がなかなか切れないので、看護師さんにも先生にも「今回はくじけたから泣いて過ごす」と宣言した。
めそめそ過ごしたら、翌日はちょっとすっきりした。

MRIの結果は異常なし。イレウスも軽症で、今回は5日目で退院になった。
ご飯作って、また出勤。嬉しい。










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