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DX戦記~ユーザー観点の情報システムの導入難易度

この記事は

情報システムのユーザーにとっての難易度を分かりやすく説明する試みです。

情報システムの導入の難度は「作り手」観点は多いが、「ユーザー」観点で語られる事がほとんどありません。この原因は単純で、経営者に対する批判になるためです。

メディアに登場するコンサルの人たちは、経営層(決裁者)は無謬で、解決は経営層の交代しかなくとも、横文字を並べてて、従業員の責任にして根性論を述べます。

なお、本業が学者さんのコンサルの人たちは違います。この間、聞いたセミナーでは「なぜか、このセミナー来るの現場の人なんですよね、経営層が変わらないとダメなのに。皆さん、自分が経営者になった時に、ここで聞いたこと忘れないでください」と言っていて、他のコンサルさんたちが苦笑していました。非常に良いセミナーだなと思いました。

と、話がずれたのですが、ここでは経営層は所与の制約条件に設定して話を展開するという、きわめてユーザー、現場サイドの話になります。

ユーザーにとって難易度を測る分かりやすい軸は3つ

軸1:含まれる業務の多さ

当然ですが、情報システムに乗せる業務が多くなれば、システムとしての難易度が上がります。当たり前ですが、業務を複数のせる場合、個々の業務を一つの系統として編成しなおさねば、大した成果は出せないからです。

しかも、日本の経営では属人化を推奨するので、誰にも分からない業務が多いのです。分からない手続き、決まってない手続きは情報システムに乗せられません。これを調査して、システムに乗せるという事が必要です。

これは大変な作業です。プロセスを整理したのち、情報システムの機能・性能とのバランス、ユーザービリティなども加味して業務設計をしていくことになります。

しかも、現場や経営層から「仕事が回っているから、いいじゃないか」と100%言われます。

「そうし続けた結果、202X年の壁という社会問題に至ったんです」

と、これまでの経営方針の誤りを指摘して返しましょう。

こんな作業が延々と、業務単位で行われることになりますので、情報システムに乗せる業務が多くなればなるほど、情報システムの導入は困難になっていきます。

軸2:利害関係者の多さ

これは情報システムよりも、政治的、リーダーシップ的、ガバナンス的な問題です。端的に言えば、使わせる人が多いほど大変だ、という話です。

現場が使わないのは、まだ可愛げがありますが、経営層が使わないと深刻な問題が起きます。

数年前、ワークフローシステムを経営層が使わないために書類を印刷して、押印されたらスキャン保管してる、という話を、上場企業の会長が怒り交じりにぶちまけてしまった討論会を見ましたが、これが日本のレベルです。

ちなみに現場がごねる分には、その人を、その業務から外すなどの対処が取れますが、経営層がごねると権限発動して業務の魔改造し闇が生まれるので

「闇は不正の温床になるので撤去してください」

とコンプライアンス砲をぶっぱなしましょう。経営層の立場で、これに反対すると、自らの社会的な立場を危うくなることを教えて差し上げましょう。

もし、コンプライアンスが通用しないなら、その会社を辞めましょう

絵っぽくしてみるとこんな感じです

だいぶ、文章と合ってないところがありますが、まぁ多めに見てください。

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