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新自由主義の採用

経団連会長の中西宏明会長が新卒採用の「紳士協定」廃止に言及してから、新卒採用に関する言説が盛り上がっています。ファクトを整理すると

①問題の定期はあったが、2021年春入社の学生の就活ルールは現行維持
②経団連による現行ルールは廃止し、政府と大学がルールを作り企業に要請③経団連は10月初旬に、経団連としてのルールの廃止を決定

日経でも連日取り上げられています。

今回のHR JOGは、一連の報道に関する自分の考え方と、これから先採用を巡って企業がどうなって行くか、という予想に関するものです。もしよければご意見をいただければと思います。

<もう大人なんだから自分で考えればいい>
これはこの問題に関する私個人の考え方ですが、学生も企業も全部自由にすればいいと思います。一切ルール無しがいい派です。
経団連や大学や政府の方達が学生と企業の幸せを考えて下さるのは大変ありがたいと思います。けど大学って基本的には大人がお金を払って(日本では多くの場合親御さんが出してくれているのでちょっと問題が複雑ですが)コンテンツや人脈を享受する、または学位を手に入れる場所ですよね?
別に単位取れなくても成績悪くても本人が後に進学しようとか思った際に後悔することはあっても大学側が困る(、、のかな私が知らないだけで)わけじゃなし。自分の人生から逆算して今何が一番重要かは、本人が決めれば良いしそのくらいの責任は成人してるんだから負っていると思います。
よくある合理的選択の議論で、「学生はイラショナルだから放っておくと短期的な就活に傾倒する。だから政府が介入する必要がある!」みたいな話であればまだわかりますが、、、。
各ステークホルダーはルール廃止に反対するより、全部自由になったときにも学生に時間を投資してもらえるような存在になる方法を追求する事の方が本質的な気がしています!どのみち採用自由化の動きはグローバル化の中でもう止められません。

余談ですが、僕の尊敬するメンターのバチェラー小柳津さんも、仕事をお休みしてバチェラー出て良いか上司に相談したら「自分で考えてください」と言われたとか言われてないとか。(未確認情報w)

<採用は新自由主義時代に突入>
とは言え、全部ルールが廃止されたら日本の採用はどうなるんでしょうか?
今はベンチャーと中小企業はゲリラ戦でなんとか局地的な勝利を納めてきたと言えますが、一人の採りたい学生に対して4年間全ての企業が同じ向き合い方を迫られるわけです。
逆に学生も自分の新卒なりの市場価値を高めないと、人気企業はすぐに採用を終えてしまうかもしれない。競争もなんなら00卒という学年単位でなくなってくるわけです。

つまり、学生も企業も今より頑張らなければ絶対に勝てない時代になります。これってすごくいい事だと思います!全員今よりがんばったら、きっと日本よくなります(投げやりのようで本当にそう思ってます)。その中で、勉強で光ろうとする学生ももちろんいるでしょうし(採用する側になってわかったんですが、長く真面目に頑張ってくれる根拠となるファクトがある人は、何より安心します)、他の貴重な経験で光ろうとする方もいるでしょう。それでいいと思います。

採用新自由主義。光るものがなければ、採れなくて潰れるし、採ってもらえなくて食いっぱぐれる時代が、もうそこまできていると思います。弊社も全力で頑張らないと、、、!

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