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Jリーグは新サテライトリーグを作るべし

Jリーグが現在実施している、FC東京、セレッソ大阪、ガンバ大阪の各クラブのU23チームによるJ3参戦を来年を目処に取り止める方向で動いているそうです。

JがU23リーグ戦終了へ、来季からJ3に新規定
https://www.nikkansports.com/soccer/news/201907160000916.html

J3も加盟希望クラブが増えてきていますし、将来的にそうなればU23チームは無くすということはスタート時から言っていたことですからそれ自体はしょうがないのですが、その代わりになる若手選手の出場機会を確保できるような場を新たに作るべきだと思います。

かつてのサテライトリーグは色々な理由で立ち行かなくなりましたが、U23チームのJ3参戦を取り止めにするのであれば、J1~J3クラブによるサテライトリーグの復活は当然ながら検討すべきでしょう。サテライトリーグをやっていた頃に比べるとJリーグクラブの数自体も増えていますから、地方毎に分けてリーグ戦を組むことも出来るはずです。数がそれでも足りない場合、Jリーグ準会員クラブや100年構想クラブにも入ってもらっても良いかもしれません。

地方毎の分け方としては、JFLの下に位置する社会人リーグの分け方に近くなりますが、

北海道東北リーグ
北関東リーグ
南関東リーグ
東海リーグ
北信越リーグ
関西リーグ
中四国リーグ
九州沖縄リーグ

と分けることで、アウェイゲーム時の移動費節減が出来ます。開催場所の確保が難しいかも知れませんが、ホーム開催出来ない場合に同一カード組合せで同じ場所での開催を認めるとか、練習グラウンドでの開催などを認めるくらい柔軟な対応でも良いはずです。

今のU23チームのJ3参戦は、J3の公式戦ですから当然ながら有料試合として観客からチケット代を取っています。これについても新サテライトリーグでは有料開催と無料開催どちらでも可能ということにすることで、有料イベント開催時に使用料が高くなるスタジアムでの開催もやりやすくなると思います。

また、地方リーグ毎の順位や得点王への賞金配分、移動費負担などもJリーグから出してくれるのであれば、参加に応じるクラブはそれなりにあるのではないでしょうか。サテライトリーグを実施していた頃と今とでの大きな違いが、DAZNマネーの存在ですから、こういう選手育成・出場機会の確保に役立てるようにするのも重要なお金の使い道でしょう。また、この新サテライトリーグ自体に冠スポンサーを見つけてくるというのも一つの方策です。

新サテライトリーグの全試合放送というのは困難かも知れませんが、毎節1試合のみ生中継するというのでも充分でしょう。固定カメラ一台のみで実況解説無しというのでも無いよりはマシです。

DAZN側が許せばの話ですが、YouTubeやニコ生、LINE LIVEといった他のストリーミングサービスと協力して中継というアイデアもありかも知れません。もちろん放送することが新サテライトリーグの最優先の目的ではありませんが、選手にとってのモチベーションアップにはつながるでしょう。

一番重要なのは、若手選手達に試合出場の機会を確保すること、そしてその試合自体に緊張感を持たせることです。練習試合に毛の生えた程度だとあまり意味ないでしょう。

ガンバでは今年、J3でプレーしていた選手がJ1やJ2の舞台で活躍するようになりました。ガンバのトップに上がった食野・中村・高・高江・福田・高尾らだけでなく、J2の京都に行った一美や山形に行った野田、岐阜に行った市丸に加えて先日は現時点でのJ3得点王の高木も山形行きが決まりました。

J3でプレーすることのメリットは、対戦相手がプロである公式戦であったことのはずです。相手は当然ながら、死に物狂いというか、生活をその一試合一試合に賭けてガンバU23に挑んできます。ここで負けたらクビ、あるいはチーム自体が縮小、といったリスクを背負ってプレーしているのです。そのような相手を前にして若手選手がプレーできるのは本当に貴重な機会でした。

トップチーム同士の試合に匹敵するのは難しいにしても、厳しい環境・緊張感のある試合を継続的にリーグ戦の形で1年で20〜30試合開催できるのであれば、選手育成という点では大きな効果があるのではないでしょうか。逆に言うと、新サテライトリーグを作るのであればそこまでやって欲しいと思います。

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