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ポータルニュースではメディアが平等の扱いを受けることになる

ヤフーニュースとかLINEアプリでのニュースとか、あるいはSmartNewsとかを読んでふと気がついたのですが、こういったポータルサイト・キュレーションサイトではニュースの発信源にかかわらずみな平等の扱いを受けています。

具体的に言うと、ニュース元が日経新聞だろうと東京スポーツだろうとロイター通信だろうと週刊実話(さすがに載ってないかな)だろうと、見出し一覧画面では見出しのみ表示されて、内容はおろかニュース元は実際にクリック・タップしてからでないと分からないようになっています。

ヤフーニュースでは、ヤフーニュースのページに飛ぶと下の方には見出しと媒体名が載っていますが、トップページやヤフーニュースの上部に表示されているのは見出しのみです。

発信元の媒体名だけで記事の良し悪しを読まずに決め込んでしまうのはもちろんダメですが、日本で言う一般紙とスポーツ紙、イギリスで言う高級紙と大衆紙などの違いが、読み始めるまで分からないというのはマスメディアにとっては大きな違いです。

読んでみて結構いい加減なこと書いているな、と思ったら、何というかいわゆるそんなにお堅くない系のメディアであった、ということは良くあります。一般的に信頼されているようなメディアの見出しも、書いてる奴も信じてないだろと言うようなメディアの見出しも、上述のポータルサイトなどでは同格の扱いを受けることになります。

ニュースを集めて表示させる側から見れば、まず第一に利益を上げるためにアクセス数・クリック率を高めたいでしょうから、真偽はともかく扇情的な見出しを掲載する方にインセンティブが働きます。

明確な嘘などはポータルサイトも元のメディアもそもそも掲載しないでしょうけれど、微妙なラインやフェイクニュース、ソースが怪しい、あるいは誤報などについてはどんなメディアでもあり得ます。怪しくても過激な見出しを出すことで収益につながるのであれば、そういう方向に進んでいきかねません。そうならないようには管理する側は相当な理性とパワーが要るでしょう。

従来の紙媒体のメディアであれば、扇情的なメディアは扇情的な紙面作りを、お堅いメディアはお堅い表紙で店頭に並んでいます。表紙や第一面を全く見ずに中身の見出しで買うか買わないかを決める人はいません。先に何のメディアかを見てから手に取って、中身を見る流れのはずです。

そう考えると、紙媒体からポータルサイトに移行することで、メディア名が記事(見出し)の信頼性を担保することはなくなります。見出しのリンクをクリック(タップ)するまで、その記事がどのメディアのものか分かりません。

無料で読んでいる記事に文句を言うのも無理筋な話でしょうし、読む側が今何を読んでいるのか、ということを意識しながら読むしかないでしょうね。

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