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高校野球はいつまで夏の昼間の甲子園で出来るのか

第101回夏の甲子園、高校野球は履正社高校の優勝で終わりました。点の取り合いでありながら緊張感もあり、最後の9回裏も長打が出れば同点というところまで行きましたがダブルプレーでのゲームセットとなり、最後まで分からない試合展開で充実した決勝戦だったと思います。

一方、気候面でいえば今年は特に酷暑の日が続き、選手もスタッフも観客も大変だったと思いますが、何とか無事終わりました。

しかし、これからも地球温暖化は進んでいくでしょうし、そうなると日本の真夏の昼間のデーゲームというのはいつの日か、不可能な日が来るはずです。人間が酷暑に対応出来るよう、DNAレベルで進化するスピードよりも地球温暖化のスピードの方が早いはずです。

高校野球は今年は投手の球数制限や連戦での連投の問題などが地方大会レベルから議論されてきたように、これまで続いてきた大会形式、フォーマットが今の時代には合わないのではないかという議論が行われるようになってきました。

そういう新たな議論が生まれてくる中で、当然出てくるであろう問題の一つに、本大会を全て8月に甲子園だけで実施するというフォーマットの是非です。

特に甲子園はドームではなく屋根もほぼ無いため、グラウンドのほぼ全てが常に直射日光に晒されます。海が近いので比較的風はありますが、スタジアムのスタンド部分が高いためにグラウンドレベルで風が吹いているわけではありません。

さらに、内野が土とくに黒土のため、グラウンドレベルでの暑さは天然芝のグラウンドと比べると暑いはずですし、どっちかというと真夏の昼間には向かない球場でもあります。

対策としては、
・日程を延ばして朝1試合夜1試合のみで実施する。
・大阪ドームなど他の球場と分散開催にする。
・甲子園をドーム化する。
・真夏以外の時期に実施する。
といったくらいでしょうか。

ただ、どれに関しても反発が大きいでしょう。伝統があり高校球児の憧れでもあるので、そう簡単には今の大会フォーマットは変えられないでしょうけれど、このまま暑さが毎年増していけばいつの日か、無理なタイミングが来るはずです。

高校野球だけではなく、今の時期は高校生はインターハイもあります。他のスポーツでも同じような問題はあります。夏休みだからといって本当に8月にスポーツの全国大会を集中して開催することが正しいのか。

スポーツが現代社会で重要な文化として位置づけられるのは、単に見る人のための娯楽としてではなく、スポーツをすることで健康を増進して長生きする、楽しい人生を送るためです。

そのために国家・政府が各種スポーツに支援を行うのですから、真夏の未成年が行うスポーツに関しては、文部科学省、スポーツ庁だけではなく、子どもの健康を考えるのであれば厚生労働省も巻き込んで全政府的に考えるべき問題だと思います。


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