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凍結されたネガティブ感情「フォロー・フローズン・メモリー」by加藤諦三

凍結と聞いて、あなたは何を連想されるだろうか?
「フローズンアイス」「フローズンドリンク」などを思い浮かべた方もおられるだろう。

凍結されるのは、物質に限ったことではない。人間の記憶も凍結される。

加藤諦三さんが好きで、本を読んだりラジオを聞いたりよくしてきた。

今日は彼が「テレフォン人生相談」の中で語った言葉フォロー・フローズン・メモリーについて記そう。

十年ほど前に、シベリアの永久凍土から凍結されたマンモスが、ほとんど当時の姿を残したままの状態で発見され話題になった。

凍結されるのは、何も物体だけではない。

人間の記憶も凍結される。

僕は、体と声が大きい男性が今でも苦手だ。

それは小学校の頃、兄が家庭で荒れた際に、壁を壊すなど暴れ回ったときの恐怖がまだ凍結されているからだろう。

ガリガリに痩せた脆弱な僕からすると、制御がきかなくなり暴れる兄は、破壊の限りを尽くつ巨大なゴジラのような存在だった。

凍結された記憶は、その人のコミュニケーションスタイルに影響を与える。

しかし凍結されているので、当人さえも「特定の状況になると、なぜ自分はこんなに不安を感じるのか?」「どうして、こんなに逃げたくなるのか?」などを掴めていないことが多い。

恥、恐怖、不安、罪悪感の根っこがどこにあるのかを探っていくと、凍結された幼少期の感情にたどり着く。

感情の凍結は、未解決の状態でネガティブな記憶を心の奥底に保管していることを意味する。

大人になって安全な状態を手に入れ、もう怯える必要はないのに不安を覚えることがある。

それはフォロー・フローズン・メモリーによるものかもしれない。

感情の凍結がネガティブな出来事によって起こるのなら、凍った感情を溶かして癒すのは温かみのあるポジティブな感情かもしれない。

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