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仕事の帰り道に車で事故を起こした話

コロナ禍で汽車サービスが半分に減ってしまったために、通勤を自家用車通勤に余儀なくされたことは以前にチラッと書きましたが、それから2年半近く、毎日片道62kmを車で通勤しています

車で通勤

道路は田舎道をまっすぐ南へ。地方からエディンバラへ向かってくる車の方が圧倒的に多いので、私のように逆行するタイプは比較的楽ちんだし、ほぼ信号もなくノンストップ。いつもaudibleで通勤時間を有効に!今池上彰さんを聞き終わったところなのでお次は山ちゃんおすすめの湊かなえさん「贖罪」です。

そうそう、イギリスでは交差点は信号でなくラウンドアバウトというぐるりと迂回するタイプ(これが天才的発想!日本にももっと増えてほしい)。ご存知ですか?

ラウンドアバウト

しかもスピードは60mileまで合法(ほぼ100キロのスピードです)。
私はどうしても60マイルって一般道では早すぎると思うので55マイルくらいで走るんですが、そうすると後ろに10台くらいゾロゾロと数珠繋ぎができてしまって、気の短いドライバーが追い抜いていきます。同僚からは、「安全運転のつもりだろうけど、その方が危ないじゃん!?」と笑われます。

さて、タイトル通り、事故が起きてしまいました。

昨日の帰り道、田舎の真っ暗な道を55マイル走っていたら

こんな感じで建物のほぼない、田舎道を走ります

右からキツネサイズの動物が急に飛び出してきて、避ける時間がありませんでした。あ、と思った時には、鈍い音。ああああ、やってしまった、あれはなんだったか、キツネサイズとは言ったけどなんかOtter=カワウソのように見えたのです。でもカワウソ(日本では絶滅していますが)がこんな道路の真ん中に出てくるだろうか? ミンク?イタチ?アライグマ? そのまま怖くてヒットエンドラン(ごめんなさい)。それから10分くらい脳内真っ白でドキドキしながら運転していると、右側からザザ〜っと擦れる音がし始めて、恐々路肩に駐車。

路肩Pへ駐車
車の外に出た私がカメラに写っている

ちなみにダッシュカムカメラは夫が北京在の時に買ったGo Proというアクションカメラのバッタモンで、ちゃんとしたダッシュカムに比べると振動で録音という性能などがないので、ヒットアンドランの場面は写っていませんでした(上から録画し直しされてしまっていた)。

車の右側をチラ見すると、暗い中、右タイヤ付近から何かが突き出ています。

もしかして轢いてしまった動物が挟まったままひきづってきてしまっていたらどうしよう. . .。

整形外科医という人の体にメスを入れる職業の私にとっても、血は怖い。血が怖いというと疑われてしまいますが、きちんと準備万端で無影灯にカッと照らされた清潔な術野で、筋肉を分けながら*ことを進める立場の人間にいると、クラッシュ、引きちぎら、押しつぶされ、元々の形を失っている無惨な様子はやはり腹が痛くなるものなのです。この二つの「出血」は本当にまるで違うものなのですから。

(*手術をする時にはメスでぶった斬るというよりは、皮膚や筋肉を「左右に分けて」骨や関節まで進むという感じです。)

しかし幸いなことに、心配した動物の残骸や、飛び散った血糊などはなく、突き出ていたのは、フロントバンパーの一部?タイヤルーフの一部でした。これが擦れて音を立てていたのです。またそれほど大きくない動物なのにやはりヒット部分は割れ目。衝撃は思ったよりも大きかったのかもしれません。

出っ張っている部分を手で引っ張ってこれさえ除去すれば運転して帰れるかと思ったのですが、頑張って引っ張っても取れず、諦めて保険会社を通じてレッカー車を要請(ファイルの中に昔の保険会社と現在の保険会社の2つも電話番号が入っていて、焦ってもう契約の切れた会社に電話をしてしまったりしたけど)

待つこと待つこと1時間半。

  • 携帯のバッテリーが心配

  • 車の中で携帯をチャージする準備がなかった

  • ラップトップのチャージしていなかった(使えない)

  • ひっきりなしにかかってくる夫の電話にも、携帯のバッテリーが心配だからとかけてくるなと不機嫌対応

  • 水やお茶なし、読める本もなし


レッカー車が到着して家にたどり着いたのは21時半でした。

レッカー車のお兄さんはマデイラ(ポルトガル出身)、車の中でいろんなお話できて楽しかった

翌日。状況を説明して仕事はオフにしてもらい(汽車使っていけないこともないんだけどね!)(みんな優しいのです)
5〜6本は電話をかけまくり、車の修理のお迎え。なぜか車のバッテリーが上がってしまっていてこれもストレスでした(プリウスって分かりづらいらしいです。取説を引っ張り出しました)が、お迎えのお兄さんが華麗に対処(お兄さんはポーランド出身)。スコットランドはこうやって外国人に支えられているのだ。

修理へ

Courtesy carと言って代車も用意してくれるように頼んだのですが、さすがイギリス、対応が遅く明日には間に合いそうにありません。


今年は事故系の大変な目に遭うことがなんだか多かった気がします。メインイベントだけでもnote友の皆さんはよくご存知. . . つい最近フン被害にも会ったばかりで、次はいいことがくるはずだったのに . . . 


今日の学び(いざという時のために)

  • 緊急時の最初にかける保険会社の電話番号は確認しておく

  • 一冊本を置いておく

  • 軍手も置いておけばよかった(手が真っ黒になったぜ)

  • 車内用携帯チャージャーの整備をしておく

  • 携帯バッテリーを購入する

  • プリウスのバッテリーは分かりづらいので、一度確認しておくと良い

とりせつ
  • roadkill:動物が交通事故で轢き殺されることをroadkillと言いますが、哺乳類や鳥類の交通事故は一般的に考えられているよりも数が多く、考えられているよりも深刻な問題なのだそうです。これも動物が住む場所を失いつつあるということの表れですね。

動物交通事故の統計

追記:保険会社さんと連絡を取った時に、位置を説明するのに田舎で目印がなかったのですが、保険のお姉さんに、携帯に「What 3 words」というアプリをダウンロードして、教えてくださいと指示がありました。

What three words
世界どこにいても3m以内で位置を共有できる

このコンセプトは知っていたのですが、携帯にはアプリをダウンロードしていなかったので、焦る手でダウンロード、3単語を取得、電話し直すという工程がありました。こういう時にはこういうのがあると便利ですね。ご参考に。



いつもありがとうございます。このnoteまだまだ続けていきますので、どうぞよろしくお願いします。