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ミゲルとジョルディの素晴らしいニッポン蹴球~なでしこジャパン パリ五輪出場決定~

ミゲル(M):オラ ジョルディ。なでしこジャパンが五輪出場を決めたね!よかったよかった。
ジョルディ(J):オラ ミゲル。我らがラ・ロハ(スペイン代表)だって欧州1位で五輪決定だよ。スペイン人ならまずそっちでしょ。
M:この記事の読者、日本人だからさぁ。

J:でもアレだね。日本vs北朝鮮、いかにも「東アジアのサッカー」って感じの2試合だったね。
M:ほう、どういうところが?
J:ちょこまかよく動く。技術高い。組織的。ハイテンポだけど一本調子。チェンジオブペースができない。真面目。のらりくらりやれない・・・・。
M:ナルホド。
J:男子も女子も同じだね。

M:ところで第1戦は負けてもおかしくない試合だったね。熊谷アンカーの4-3-3が機能しなかった。
J:ワールドカップ以降、あのシステムにトライしてきたみたいだけど、うまくいかなかったねぇ。
M:最終ラインから熊谷がボールを引き取ろうとするんだけど、そこで囲まれて。
J:オタオタしちゃってパスの出しどころ見つけらんなくて。もう見てらんない。おまえガットゥーゾか!?
M:そんでもって、長谷川と長野が北朝鮮の2列目と3列目の人混みに埋没しちゃった。
J:サイドバックも前に出れないし、その割にはCBとの間のスペースにロングボール入れられちゃうし。
M:フィジカルコンタクトもやや劣勢だったしね。北朝鮮の選手、ひとまわりデカいし、からだぶ厚いし。
J:そこをパスワークでかいくぐれないと苦しい。球際のデュエルで圧倒しようってのは対日本の定番シフトだね。昔っからだけど。

M:でも、最後の方に熊谷の代わりに出てきた18歳のアンカー(谷川萌々子)は良かったねぇ。たぶん第1戦、いや今回のシリーズを通して最大の発見。
J:おぉ!?
M:北朝鮮の選手に囲まれても全然慌てない。クルリとターンしたり、ボールの置きどころをちょっとずらすだけでプレスをかわしちゃう。右足でも左足でも違和感なくボールが扱えてロングパスも蹴れる。長身で手足も長くてまさにエレガント。
J:ガットゥーゾの代わりにシャビ・アロンソが入ってきた!!
M:僕は予言するね。次回のワールドカップの中盤には谷川萌々子が君臨すると!
J:預言者ミゲルのご託宣です。

M:で、第2戦。このままなでしこが4-3-3でくるなら、アンカー熊谷は谷川にポジションを奪われるのでは?と思っていたんだが・・・。
J:3-6-1のサンフレッチェシステムに戻しました。さすがに池田監督も18歳の美少女に五輪の出場権を賭ける根性はなかった。
M:熊谷CBで、長谷川&長野が2ボランチね。このトライアングルが一列下がって余裕もってビルドアップできた。ウィングバックも高い位置が取れるようになったしね。

J:そこで第2の発見。追加招集で滑り込んだ北川ひかるが左サイドで躍動した!!!
M:この子も美人だよね。手足長くて長身で。しかも男性アスリートみたいなフォームで走ったり蹴ったりする。
J:逆サイドの美人ウィングバック清水梨紗が体型も体の使い方も女性っぽいのと対照的。
M:そしてその二人がいずれも点に絡んだと。
J:いやぁ見事な筋書きでした。

M:とはいえ熊谷もがんばったよね。赤い大波が押し寄せるような北朝鮮の放り込みを鬼神のような形相で(いや貴人にしとこう)跳ね返してた。
J:でもね。ハンドしてたかもよ。
M:そうだよね。GK山下がライン上でボールを掻き出したプレーのすこし前だよね。(前半38分)
J:そうそう。アクシデンタルなプレーで意図的ではなかったけど、ペナルティエリア内だったからね。
M:VAR採用されてたらまず間違いなくオンフィールドレビューにはなってた。
J:で、下手すりゃPK・・・。
M:まぁVARあったら北朝鮮も赤や黄色を2-3枚食らってたと思うけどね。

J:PKか「山下の1ミリ」のどっちかが北朝鮮の得点になってたら2-2。しかももし「アウェイゴール2倍ルール」が採用されてたら4-2(北朝鮮のゴールが2倍)でジ・エンドだもんな。サッカー界伝統のあのルール、僕は存続支持派なんだけど、今回はなくて良かったね。
M:「たら・れば」のオンパレードだな。

J:終盤になるとさすがに北朝鮮の赤い波も息切れしてたよね。
M:そうだね。でもアディショナルタイムは長かった。
J:久々に時計と睨めっこしました。

M:いやぁパリ五輪が楽しみだね。
J:なでしこはどこまで勝ち上がれるか?
M:3-6-1でくるか?4-3-3か?谷川萌々子は中盤の女王となれるか?楽しみが多いねぇ。
J:でも何よりの楽しみは、我らがラ・ロハがなでしこジャパンにリベンジを果たすことだぁ~!■

(この対談はフィクションです。筆者の思いは色濃く反映されておりますが・・・。)

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