見出し画像

東京ってなんなんですか?

田舎者の私、来ました、東京。
いやぁ、不思議ですね、東京。
生まれた頃から一度も、生まれた土地から離れて暮らしたことが無かった私。
100階建てのビル?ノンノン、首が折れちゃうや。
韓国チキンが食べたい、新大久保から出前館来ちゃいます。
東京、東京、東京!
これが東京。アイラブ東京。
そんなこと言いつつ、アイヘイト東京。
嫌いかもしれないね〜、苦手かもしれないね〜。
ここに来たら、何もなしでは帰れないでしょう?
分かってるんだけど、分かってるから、何もできなくなってしまいそうなんだよ。
プリーズコールミーママ!

私は勉強がしたかった、東京の名のある大学に行きたかった。
でもそれは、自尊心のためだったんだね。
草むらで、寝転んで本を読んだりさ、虫を捕まえて観察したりさ、そう言うのが好きだったんだよ。
空を見て星を読んで感動したよね。
あの子はまだあの場所にいる。
私だけ遠くに来ちゃったね。
東京、あんまし星見えないし。

のんびりのんびり、生きることを考える暮らしで、私は満腹だったのにさ、馬に肉食えって言ったって無理でしょう?
私は自分が肉を食えないこと、気づけなかったんだよなぁ。
だって食ったこと無かったんだもん。
あーあ、やんなっちゃうね。
今更泣きながら戻ったりしても、多分みんなは笑って受け入れてくれるけど、自分のプライドが許せないから、踏ん張るしかないんよね。

この高そうな油ギットギトの肉、東京を食い尽くすまで帰れない。
胃もたれしたって吐き出したって、みんなは遠くに居るから、バレやしない。

窓の外から聞こえるのは、カエルの鳴き声から意味のわからない雑音に変わっちゃったよ。
車でドライブ行きたいね。
私、あの町好きだったよ。
誰に会いたいとか、そういうのでもないのかもね。
私はあの町が好きだったから、寂しいのかもね。
可哀想、私。
東京、楽しいけれども、何も頑張らない人は、ここにいちゃダメな気がするんだ。
東京の席を譲らないと、頑張りに来た人に譲らないと、私は邪魔な気がするから。
生きてるだけで許される、可愛いあの町で、夏はアイスを食べて、冬はコタツに入って、知った空気を吸い込んで、眠るように生きてしまいたい。

人生でめなんか覚ましたら、命の重さに苦しんでしまうのに、私は馬鹿だね。
私はそんなものを背負える人間じゃあないってのにさ!


だからあえて言うから!
アイラブ東京!
マイフェイバリットシティーis東京!
I have  never  returned   to my hometown!

さよなら!私の人生!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?