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「嘘ではない」

「嘘をつくとしんどい」
一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。

ではこれは?
「嘘をつくと体調を崩す」

このように聞くことは滅多に無いだろう。
「嘘を重ねる/自分の気持ちに嘘をつき続けると壊れてしまった」
そう表現されていることが多いように見受ける。


罪悪感というストレスこそがこの体調不良の正体であるとするならば、
体調不良を避けるためには「嘘の罪悪感」から逃れる必要があるということだ。

逃れる方法としては
1. 嘘をつかない
2. 罪悪感を感じなくさせる

この2つではないだろうか。


1を実現させることは至難の業である。
嘘をつきながら歩んできた今までと逆の道を選択しなければいけない。
「自分自身」を外に曝け出す怖さ。
他にも乗り越えなければいけない壁が多く、困難なことは容易に想像できるであろう。

2はどう実現すればよいのか、イメージがわきにくい。
なので私が実践した例を紹介させていただこう。


私は昔から「天使と悪魔の囁き」のように、
脳に直接多種多様な意見が同時に囁かれる。
その意見達は対極にあることや、類似的なものまで幅広い。

この私を困惑させ、鬱陶しいと感じさせる状況を
利用することにした。

"相手の思想にあわせた意見"を採用するのだ。

具体例を挙げると、
1. Aさんがある策を好んでいればその策にできるだけ近い意見を出す。
2. Bさんが同情を好むのであれば、同情を含めた意見を出す。
3. Cさんが論理的を好むのであれば、理屈に合った意見を出す。
といったようにする。

するとどうだろう。
どれも自分の意見であるため、嘘をついているわけではない。

体調不良は無くなった。

更に私は本を読んだ。
読書はより相手に近い意見を生み出すことができる。
自分の視野が広がるからだ。

私はこのようにして、「嘘による体調不調」を避けた。

でも相談に乗るとふと感じてしまう。
論理的な考えが真っ先に来るのにも関わらず、感情論で話している自分に。

嘘ではない。

そのはずなのにモヤモヤは残ってしまった。
相手に対する罪悪感はないが、自身に対する疎外感ができてしまったのだ。

なのでこの方法は不完全だと言える。


私はこれからもより完全な方法を探し求めるだろう。

"皆から嫌われないよう"動こうとすること自体が不可能で、間違っていても。

「反対の意見を言う怖さ」を乗り越えられない私は、正しいと信じさせる。

この方法を使って。

「嘘ではない」ように。


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