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電気の需要と供給について

現代の私たちの便利な暮らしは、電力なしでは成り立たちません。電気がなければスマホやパソコンはもちろん、電車は走らないし、クレジットカードの使用や銀行預金も引き出せなくなります。

そのため、文明社会の根底を支える大事なインフラの一つであり、電気の安定した供給が非常に大事になります。今回は需要と供給の関係について考えていきましょう。


電気は溜めれない

水ならばダムや貯水湖に貯めておけますが、発電所から供給される交流電気はその性質上、基本的には貯めれません。リアルタイムで変化する需要量に合わせて、発電所が供給量を調整しており、常に一致させる「同時同量」が原則です。

需要と供給の関係が一定ではないと、電線を流れている電気の周波数が増減してしまうので、周波数を利用して動く電化製品は、正常に機能しなくなります。


需要の増加

都市で使われる全体の電力の需要量が一時にピークになり、発電所の供給キャパシティーを上回ってしまうと大停電になる恐れがあります。

東京では地球温暖化に伴い、夏場のクーラーなどで電力消費量が供給を抜きそうであるとニュースになり、ピーク時の需要量を減らそうと一般家庭にも打ち水やグリーンカーテンなど、電力を使わない暑さ対策や節電を呼びかけていたのは耳に新しいです。


3.11以降

2011年3月11日に東日本大震災が起こった後は、原子力発電に対して世論は敏感になり、電気エネルギーに国民の関心が高まりました。原発に頼らない電力の安定供給のために、火力発電所を再稼動や、太陽光や風力などの自然エネルギーを取り入れた方向にシフトしています。

また、バイオマスなどの再生エネルギー、水素やメタンハイトレードなどの新エネルギーの開発も行われて実用化に期待が高まっています。


電力自由化

日本でも2016年の4月1日より電力が自由化されました、水道やガスと共に生活に密着したインフラは公共事業で補う国や、完全自由化している国など、世界中でも考え方は分かれております。

実際に日本でも民営化した水道会社が、財政難から「追加料金の支払いをしないと供給を停止をする」と通告をした例が2018年にありました。完全民営化すると電気の供給でもこういった事態が発生する恐れがあります。


まとめ

電気の需要と供給の問題は、電気の備蓄できない性質に集約されます。しかし、人類は発電所を建て、需要予測を行い、その英知によって、今日も電気は安定供給されてます。

普段何気なく使っている電気ですが、供給には膨大な労力がかかっていますので、大事に使っていきたいものです。

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