わたしの「五感活」 香りで生命力や直感力を呼び覚ます
『五感活』とは
朝活、推し活、終活、菌活、『〜活』と呼ばれる言葉。
いまやPCの予測変換でもトップにあがってくるくらい市民権を得ている。
ChatGPTに『〜活』の定義を訊いてみると、「特定の活動や状況に焦点を当て、それに関連する活動や行動を指す言葉として使われています」とのことらしい。
今わたしが焦点を当ててとりくんでいることといえば、五感の活性化、『五感活』だ。
『〜活』と呼ばれる言葉はひとの興味・関心の数だけありそうだけど、検索しても『五感活』はほぼヒットせず。
現時点で『五感活』を語るのは、わたしくらいか。
『五感活』とは、うつくしいものを見る(視覚)、好きな音楽を聴く(聴覚)、おいしいものを食べる(味覚)、よい香りをかぐ(嗅覚)、肌ざわりのよい衣服を身につける(触覚)、これらを意識的に行うこと。
得られる感覚に集中し、その感覚を言葉で表現し、味わいつくす。
自然と美意識が磨かれる気がするし、対象物への愛着や感謝の念がわいてきて、豊かさって、幸せってこういうことなんだとしみじみ感じられる。
とくに重視している嗅覚
『五感活』のなかでわたしがとくに力を入れたいと思っているのは、嗅覚を刺激すること。
嗅覚は、進化の過程のなかで、聴覚や視覚より早く備わった感覚といわれている。
調べたところによると、他の4つの感覚と違って、嗅覚は思考を司る大脳新皮質を経由せず、本能を司る大脳辺縁系や、自律神経系を司る視床下部へダイレクトに送られるらしい。
ある研究結果では、痛みが伝わるのは0.5秒以下であるのに対し、香りを嗅いでその香りがなにかと脳に伝わるまでの時間は0.2秒以下とのこと。
そして、視床下部や下垂体に達した香りは、自律神経のバランスや、体の働きの調節に関わるホルモン分泌を調整する。
ストレス時によい香りを嗅ぐと、交感神経から副交感神経優位となり、リラックスできるから、香りは心と体に深く関わっている。
嗅覚は、原始的で生命維持に欠かせない感覚。
嗅覚を鍛えることで本能や生命力が呼び覚まされる気がする。
心地よい香りをつかって心と体のコンディションを整えれば、直感力も研ぎ澄まされるかもしれない。
今回は、自分が心地よく感じる香りと、香りを楽しむためにとりいれたいアイテムを考えてみたいとおもう。
わたしの好きな香り
かつてはアロマのトリートメントにはまり、YoungLivingなど海外のアロマオイルを買い集めていた時期もあった。
でもあるとき、和精油の存在を知り、もっと早く出会いたかった!と思ってしまった。
オレンジ・レモン・グレープフルーツじゃなく、ずっとふがふが嗅いでいたくなるのは柚子。
ユーカリー、ティーツリーも大好きだけど、胸いっぱい吸いこみたくなるのはヒノキ、スギ、クロモジ。
クロモジなんて和精油を知るまで名前すらきいたことはなかったし、なんなら今でもどの木か識別できないくらいだけど、その香りにふれると無条件に落ちつく。
精油以外で、ついつい嗅ぎたくなる香りってなんだろう。
お茶屋さんの店先に漂う香ばしいほうじ茶の香り
淹れたてのお抹茶の香り
風に乗って流れてくるほのかな金木犀の香り
おろしたての畳から香るイ草の匂い
月桃を使った化粧水
蚊取り線香の煙の匂い
焦げた醤油とお好みソースの匂い
桜餅、よもぎ団子…
考えてみると、浮かんでくるのは和の香りばかり。
前述のとおり、嗅覚は大脳辺縁系にダイレクトに届く。
大脳辺縁系は、意欲や情緒といった本能に近い感情を司り、さらに記憶を司る海馬が存在する。
嗅覚は、感情や本能、記憶に働きかける力が強いのだ。
和の香りにふれたとき、初めてだけどなつかしいな、心地よくていつまででもかいでいたいと思うのは、わたしのDNAに刻まれた記憶が反応しているのかもしれない。
この繊細で豊かな香りに親しみを感じられる日本人に生まれてきて、ほんとうにうれしくおもう。
出てこい、出てこい、自分のなかの日本人の資質、はるか昔から日本人が受け継いできた生命力、直感力。
香りを楽しむアイテム
お手入れ不要のお香
アロマはディフュザーのお手入れが面倒だし、天然アロマオイルだけを使うと効果も弱いのだそう。
お香は後片付けが簡単で手軽に使えるし、ずぼらなわたしに向いているかもしれないと思い、さっそくネットで検索をしてみたところ、わたしの購買欲を刺激する3つのお香を発見した。
まずは、丁寧な暮らし系のYouTuberさんが、よく紹介されているマッチ型の線香hibi。
おしゃれなので、ミュージアムショップにおかれていることも。
燃焼時間は10分程度なので、さっと気分転換したい時にぴったりだし、持ち運びもできる大きさがありがたい。
1本あたりのお値段はレギュラーボックス(8本入り)96円、ラージボックス(30本入り)78円なので、これぞという香りのラージボックスを買ってみようか。迷う。
そして、憧れの京都・松栄堂さんのお試し用線香。
5種類の香り✖️3本✖️燃焼時間25分 2,860円となかなかのお値段だから、
通販ではなく、リアル店舗で吟味して購入したい。
Amazonで見つけたhonoというブランドのお香も気になる。
香りは白檀と金木犀のみだけど、30本✖️燃焼時間15分 1,430円(1本48円)なので、ビギナーも手が出しやすい価格。
とはいえ、匂いが気に入らなかったり、使い続けているうちに飽きてしまったりする可能性があるから、お気に入りを少量買うのが実は現実的な方法かもしれないとも思う。
アロマキャンドルならぬ香りろうそく
扱いには十分注意が必要だけど、とてもすてきな商品をみつけた。
櫨ろうや米ぬか100%植物原料にこだわり、職人によって1本ずつ木型を用いて作られた和ろうそく。
サブスクで天然精油100%で香り付けした季節毎の色と香りを楽しめるものや、砂時計のように瞑想時間に合わせて使用できるもの(これは香りなし)もあって、ラインナップをみているだけで楽しい。
あえて揮発性の高い精油を使用していて、2週間ほどで徐々に香りが薄らいでしまうらしい。なんともはかない。
このろうそくは、もったいないからととっておくのではなく、いまこの季節、いまここを感じるために贅沢に使うもの。生花を飾る感覚とすこし似ているかもしれない。
顔料も精油も京都由来とのことで、アロマキャンドルとは違った色や香りが楽しめるにちがいない。
なんにも考えず、オレンジのゆらぐ炎をただただ見つめ、じんわり伝わってくる火の温かさを感じる。このうえない安堵感に包まれそう。
嗅覚だけでなく、視覚や触覚も刺激されるし、『五感活』にはうってつけのアイテムだと思う。
外出時にも香りを楽しめるアロマペンダント
アロマの香りを身にまといたいと思っていたら、こんな商品を見つけた。
福岡県糸島市にあるタビノキセキさんの『アロマペンダント』。
好きなアロマオイルを一滴たらしたガラスのペンダントトップが体温であたたまって、半径50cmほどの範囲にやさしく香りが広がるとのこと。
軽いけれど、強化されたガラスをもちいているので割れにくいらしい。
最近は、香水や合成洗剤、柔軟剤などに含まれる化学物質に敏感で、香害に悩まされている人も多くいるといわれている。
天然のアロマオイルで、たとえばヒノキなど日本人に好まれる香りを選べば、周囲の人にとって心地よさを感じてもらえる存在でいられそう(街中でヒノキの香りをまとった女性ってめずらしいかもしれないけど)。
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