見出し画像

歴代戦隊レッドを4タイプ×3種類に分類してみた!第一弾(『秘密戦隊ゴレンジャー』〜『侍戦隊シンケンジャー』まで)

本日からまたぼちぼち本命のスーパー戦隊シリーズの記事を書いていきますが、せっかくデジモンのキャラ分類をやったので、リハビリがてらそのノリで戦隊レッドを軽く振り返ってみようと思いました。
以前にも書いたと思いますが、改めて説明させていただきますと、オタキング岡田こと岡田斗司夫氏が提唱した「社会生物本能の4タイプ」に関する説明はこちらをご覧ください。

社会的な役割と人間の根源的欲求を掛け合わせると人間は大きく分けて司令型(軍人タイプ)、理想型(職人タイプ)、注目型(王様タイプ)、法則型(学者タイプ)に分類されると言います。
そしてその4種類の中から更に感情の向き方が外向き・純粋・内向きの3種類あり、これらを掛け合わせて合計12タイプのいずれかに分類されるのではないかというものです。
現実世界だともっと複雑なので難しいと思いますが、創作のキャラクターだとある程度類型化されているのでこの分類でも通用するのではないかと思います。
改めてこの分類を基にスーパー戦隊レッドの歴代レッド(主人公)キャラクターを大雑把に独断と偏見に基づき分類してみました。

それぞれがどういうタイプなのかに関してはここで改めて説明するのも大変なので上記サイトのリンクを飛んでお読みください。
補足説明としてカッコ内のレベルの数字について定義しておきますが、レベルの数字は「精神的成長の段階」であり、モデルとしているのはマズローの5段階欲求です。
詳しくはこちらをご覧ください。

具体的に「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の5つですが、スーパー戦隊の場合「生理的欲求」は満たされているので考慮に入れません。
したがって「安全の欲求」をレベル1、「社会的欲求」をレベル2、「承認欲求」をレベル3、そして最後の「自己実現欲求」をレベル4(MAX)とします。
それではどうぞ。


<歴代戦隊レッド分類>

(カッコ内の数字は「精神的成長」の段階。マズローに例えるとレベル1は安全的欲求(個性が定まってない)、レベル2は社会的欲求(人格の基盤が整っている)、レベル3は承認欲求(人格が完成し周囲との調和が取れた段階)、レベル4は自己実現欲求(生死の概念を超越した人外魔境の段階)となる)

司令型(軍人タイプ)
外向軍人 : 海城剛(3→4)、桜井五郎(3)、伝正夫(3)、赤城一平(3)、飛羽高之(3)、郷史朗(3)、ジン(3)、炎力(3)、星野吾郎(3)、巽マトイ(3)
純粋軍人 : 大鷲龍介(2)
内向軍人 : 志葉丈瑠(2→3)

理想型(職人タイプ)
外向職人 : 赤間健一(3)、弾北斗(3)、剣飛竜(2→3→4)、タケル(1→2)、天宮勇介(2→3)、天堂竜(2→3)、サスケ(2→3)、陣内恭介(2→3)、明石暁(3)
純粋職人 : 天火星亮(1→2)、赤座伴番(1→2)、小津魁(1→2→3)、ジャン(1→2)
内向職人 : なし

注目型(王様タイプ)
外向王様 : ゲキ(2→3)、伊達健太(1→2)、江角走輔(2→3)
純粋王様 : リョウマ(2→3→4)、浅見竜也(2→3)、椎名鷹介(1→2)、伯亜凌駕(2)、アラタ(1→2)
内向王様 : なし

法則型(学者タイプ)
外向学者 : 星川学(3→4)
純粋学者 : 獅子走(2)
内向学者 : なし

1970〜80年代戦隊レッドの分類

データ集計:軍人タイプ9(外向8純粋1)職人タイプ5(外向5)

  • 『秘密戦隊ゴレンジャー』 アカレンジャー/海城剛(外向軍人、レベル3→4

  • 『ジャッカー電撃隊』 スペードエース/桜井五郎(外向軍人、レベル3

  • 『バトルフィーバーJ』 バトルジャパン/伝正夫(外向軍人、レベル3

  • 『電子戦隊デンジマン』 デンジレッド/赤城一平(外向軍人、レベル3

  • 『太陽戦隊サンバルカン』 初代バルイーグル/大鷲龍介(純粋軍人、レベル2)、二代目バルイーグル/飛羽高之(外向軍人、レベル3

  • 『大戦隊ゴーグルファイブ』 ゴーグルレッド/赤間健一(外向職人、レベル3

  • 『科学戦隊ダイナマン』 ダイナレッド/弾北斗(外向職人、レベル3

  • 『超電子バイオマン』 レッドワン/郷史朗(外向軍人、レベル3

  • 『電撃戦隊チェンジマン』 チェンジドラゴン/剣飛竜(外向職人、レベル2→3→4

  • 『超新星フラッシュマン』 レッドフラッシュ/ジン(外向軍人、レベル3

  • 『光戦隊マスクマン』 レッドマスク/タケル(外向職人、レベル1→2

  • 『超獣戦隊ライブマン』 レッドファルコン/天宮勇介(外向職人、レベル2→3

  • 『高速戦隊ターボレンジャー』 レッドターボ/炎力(外向軍人、レベル3

こちらに関しては私の予想通り、14戦士いるうちの過半数以上が司令型(軍人タイプ)であり、別名「優等生」とでもいうべき「レベルを上げて物理で殴る」が基本にあるレベル3タイプの完璧超人タイプです。
少なくとも上原正三がメインライターを担当した初期5作品(「ゴレンジャー」〜「サンバルカン」)に出てくる戦隊レッドは全員軍人タイプで、なおかつ純粋軍人たる大鷲龍介も結果的にこの分類になっただけで、作劇として意図的にそうなったわけではありません。
そこから大きく変わったのが『大戦隊ゴーグルファイブ』のゴーグルレッド/赤間健一からであり、「最初から完璧超人(レベル3)」であることは変わらないのですが、いわゆる司令型(軍人タイプ)のような正論ではなく理想にみんなを導こうとするタイプです。
その職人タイプでも極めて異色なのがやはり昭和戦隊最高傑作と言われる『電撃戦隊チェンジマン』のチェンジドラゴン/剣飛竜であり、典型的な外向軍人かと思いきやむしろ「自分の理想」に突き進む職人タイプだと判断しました。

そもそも「チェンジマン」自体の面白い点として「軍人戦隊でありながらメンバーが全員軍人っぽくない」というのが挙げられまして、だからこそ「ゴレンジャー」「サンバルカン」「オーレンジャー」辺りとは違う面白さが出せているのであろうなと。
最初は割と低い段階(レベル2)からスタートして中盤で一気にチームをリードするキャプテンシーを確立し、そしてナナちゃんの件を乗り越えて終盤の彼はもはや人外魔境の「レベル4」という、アカレンジャー/海城剛しか前例のない境地に到達しました。
ただ、これがうまく行き過ぎたのかそこからはやはり「軍人or職人タイプのレッド」の鋳型が完成してしまい、その枠がかえってシリーズ全体にとっての呪縛になってしまうというのが90年の「ファイブマン」辺りまで続くことになります。
試みとしては『光戦隊マスクマン』のレッドマスク/タケルはチームのいうことを聞かずに一方的に突っ走る未熟さが目立つスタートは面白かったのですが、それだとドラマが成り立ちにくいのか途中でレベル2にスライド、そこから先がないまま不完全燃焼でした。

「ターボレンジャー」のレッドターボ/炎力も歴代初の高校生戦士ということで新境地開拓かと思いきや、結局のところ上原正三が提唱した外向軍人レベル3へと逆戻りしてしまいます
キャラ分類で見ていくと、軍人タイプにせよ職人タイプにせよ最初から完璧超人(レベル3)がほとんどで、唯一成長物語になっていたのが『電撃戦隊チェンジマン』くらいしかありません。
まあ14作品も同じようなことを繰り返してればそりゃあアイデアも頭打ちとなりますが、これが1990年代に入ると事情は大きく異なってきます。

1990年代戦隊レッドの分類

データ集計:軍人タイプ2(外向2)、職人タイプ4(外向3純粋1)、王様タイプ3(外向2純粋1)、学者タイプ1(外向1)

  • 『地球戦隊ファイブマン』 ファイブレッド/星川学(外向学者、レベル3→4

  • 『鳥人戦隊ジェットマン』 レッドホーク/天堂竜(外向職人、レベル1→2→3

  • 『恐竜戦隊ジュウレンジャー』 ティラノレンジャー/ゲキ(外向王様、レベル2→3

  • 『五星戦隊ダイレンジャー』 リュウレンジャー/天火星・亮(純粋職人、レベル1→2

  • 『忍者戦隊カクレンジャー』 ニンジャレッド/サスケ(外向職人、レベル2→3

  • 『超力戦隊オーレンジャー』 オーレッド/星野吾郎(外向軍人、レベル3

  • 『激走戦隊カーレンジャー』 レッドレーサー/陣内恭介(外向職人、レベル1→2→3

  • 『電磁戦隊メガレンジャー』 メガレッド/伊達健太(外向王様、レベル1→2

  • 『星獣戦隊ギンガマン』 ギンガレッド/リョウマ(純粋王様、レベル2→3→4

  • 『救急戦隊ゴーゴーファイブ』 ゴーレッド/巽マトイ(外向軍人、レベル3

軍人タイプと職人タイプしかいなかった70・80年代に比べて90年代に入ると王様タイプに学者タイプも増え、更に「最初から完璧超人(レベル3)」だけではなく「次元の低いところから大きくな精神的成長を果たす(1→2→3、2→3→4)」というものも増えてきました。
それが顕著に出ているのがやはり戦隊史上最大のエポックである『鳥人戦隊ジェットマン』のレッドホーク/天堂竜と平成戦隊のニュースタンダード像を完成させた『星獣戦隊ギンガマン』のギンガレッド/リョウマではないでしょうか。
竜は最初こそ「外向軍人」なのかなと思いましたがよくよく見ると本質的な軍人タイプではなく「軍人タイプであろうとする職人タイプ」であって、しかも最初は恋人の葵リエと一緒のチームであることを強く望んでいました。
そして精神的成長もめざましく、最初はただ一人で突っ走っているのでレベル1、方向性が定まって自己が確立された中盤がレベル2、そしてリエの喪失を乗り越えて真のヒーローに目覚めた最終回手前と最終回がレベル3、という結果に。

これをもって「マスクマン」のタケルの雪辱戦を晴らしたと同時に概念としての「80年代戦隊」を解体・脱構築を果たして「ジュウレンジャー」以降の様々なレッド像の開拓に先鞭をつけることになりました。
その後初めての「外向王様」であるティラノレンジャー/ゲキや「純粋職人」のリュウレンジャー/天火星・亮などの試行錯誤で迂回し、「オーレンジャー」では開き直ったような外向軍人レベル3へと原点回帰するも、これが失敗に終わります。
そのため高寺Pと浦沢義雄の不思議コメディコンビが手を組んだ『激走戦隊カーレンジャー』のレッドレーサー/陣内恭介は「ジェットマン」のレッドホーク/天堂竜のパロディ(外向職人レベル1→2→3)として描かれました。
同時にそのことが「ジェットマン」という作品が本質的に持っていた「等身大の正義」を作り手にも受け手にも明確に可視化することに成功し、「メガレンジャー」以降へといい流れをもたらしています。

「メガレンジャー」のメガレッド/伊達健太は「ターボレンジャー」のレッドターボ/炎力の反省を踏まえて「外向王様」のレベル1→2として描かれることになりますが、「短所だらけの中で光る長所」というバランス配分が歴代で見ても異質のレッドです。
同時に「メガ」では敢えて「高校生戦士の未熟さ」を優先して5人全員を「レベル2」以上に成長させないという措置を取ったことで「戦隊」の本質が浮き彫りになり、この経験が「ギンガマン」に大きく活かされています。
ギンガレッド/リョウマは歴代初の「純粋王様」系のレッドですが、その中でも精神的成長が目覚ましく、結果論ではありますが「チェンジマン」のチェンジドラゴン/剣飛竜と同じレベル2→3→4の精神的成長を果たした最強最高のレッドとなりました。
その次の「ゴーゴーファイブ」のゴーレッド/巽マトイは散々使い古された外向軍人レベル3ですが、大きく違うのは私生活での弟妹たちに対する横暴かつ粗雑な振る舞いであり、軍人タイプの短所である「パワハラ気質」が極端な形で描写されています。

そして敢えてここまでスルーしていた「ファイブマン」のファイブレッド/星川学ですが、完璧超人レベル3→4という特殊な精神的成長もそうですが、何より「外向学者」という歴代唯一のキャラ属性に驚きました。
名前が「学」というだけあって学者タイプであり軍人タイプにありがちな正論で人を殴る感じがなく、理知的な大人の包容力があって、終盤では自らの死も復讐も全てを乗り越えたためか達観具合が凄まじいです。
もちろん曽田先生が意図的にこういうキャラ付けにしようとしたわけではないのでしょうが、完璧超人タイプの中でも学兄さんは一際異彩を放っており、これがゴーレッド/巽マトイとの差別化にも大きく繋がっているのかなと。
90年代戦隊70・80年代が積み上げてきたものをどうやって解体し、そこから幅を広げて次世代のニュースタンダード像を形成するに至るかという「脱構築からの再構築」の10年であることがこのキャラ分類からもわかります。

2000年代戦隊レッドの分類

データ集計:軍人タイプ1(内向1)、職人タイプ4(外向1純粋3)、王様タイプ4(外向1純粋3)、学者タイプ1(純粋1)

  • 『未来戦隊タイムレンジャー』 タイムレッド/浅見竜也(純粋王様、レベル2→3

  • 『百獣戦隊ガオレンジャー』 ガオレッド/獅子走(純粋学者、レベル2

  • 『忍風戦隊ハリケンジャー』 ハリケンレッド/椎名鷹介(純粋王様、レベル1→2

  • 『爆竜戦隊アバレンジャー』 アバレッド/伯亜凌駕(純粋王様、レベル2

  • 『特捜戦隊デカレンジャー』 デカレッド/赤座伴番(純粋職人、レベル1→2

  • 『魔法戦隊マジレンジャー』 マジレッド/小津魁(純粋職人、レベル1→2→3

  • 『轟轟戦隊ボウケンジャー』 ボウケンレッド/明石暁(外向職人、レベル3

  • 『獣拳戦隊ゲキレンジャー』 ゲキレッド/漢堂ジャン(純粋職人、レベル1→2

  • 『炎神戦隊ゴーオンジャー』 ゴーオンレッド/江角走輔(外向王様、レベル2→3

  • 『侍戦隊シンケンジャー』 シンケンレッド/志葉丈瑠(内向軍人、レベル2→3

90年代の脱構築と再構築を踏まえて、00年代以降になると軍人タイプがめっきりと減ってほとんどが職人タイプと王様タイプ、それも外向ではなく純粋が多くなります。
これは明らかに「ギンガマン」のギンガレッド/リョウマの造形が完璧で後世の戦隊への模範・お手本になったからであり、タイムレッド/浅見竜也、ハリケンレッド/椎名鷹介、アバレッド/伯亜凌駕は間違いなく「純粋王様」の系譜でしょう。
その中で年間の作劇として成功しレベル3にまで到達しているのは竜也だけであり、後はほとんどが初期設定のゆるふわの明るい系で止まっていて、それをチーム全体に還元して完璧超人の域に到達するには至っていません。
例えばアバレッド/伯亜凌駕なんかは子持ちでありコミュ力もメンタルも高く、更にはアバレキラーというライバル枠もいるのに、そこから成長を遂げて完璧超人に至ることができていないのは無念でありました。

「ハリケンジャー」のハリケンレッド/椎名鷹介はレベル1→2までは成長したことはゴウライジャーとの対決などで見てわかるものの、そこからもう1段階殻を破ってレベル3の完璧超人にまでは跳ねられませんでした。
次に塚田Pが担当した「デカレンジャー」のデカレッド/赤座伴番、「マジレンジャー」のマジレッド/小津魁、「ゲキレンジャー」のゲキレッド/漢堂ジャンは「純粋職人」タイプのレベル1という次元の低いところからスタートしています。
これは90年代でいうと「ダイレンジャー」のリュウレンジャー/天火星・亮路線の再来といえますが、その中でレベル3にまで到達したのはマジレッド/小津魁のみであり、残りのバンとジャンは完璧超人と呼べるまでの成長は果たしていません。
むしろ小津魁が例外的だったといえますが、これが可能だったのはウルザードという宿命のライバルがいて「父殺し」という年間を通した試練が与えられていて、それに成功した上で最後は全員を導くほどに成長したからでしょう。

それは前年の「ガオレンジャー」のガオレッド/獅子走も同じで、現在YouTubeで配信されているので視聴していますが、歴代でも珍しい純粋学者レベル2なのに本編では「やる気満々だぜ!」しか言っておらず知的な獣医の設定を活かした作劇がなされていません
そもそも「ガオレンジャー」自体が歴代でもかなり特殊な「玩具販促のために変身前のキャラのドラマを重視しない」という作りなのですが、走自身の反応はかなり淡白なので学者タイプだと判断しました。
そして同じ武上純希がメインライターの「ゴーオンジャー」のゴーオンレッド/江角走輔は「メガレンジャー」のメガレッド/伊達健太が先鞭をつけた外向王様のレベル2→3といったタイプになっています。

演じる古原靖久さんは幾分の謙虚さも込めて「みんなから支えられるリーダー」と言っていてそれは間違いじゃないものの、実際の劇中を見るとやはり走輔主導でグイグイ引っ張っていて、後半〜終盤ではメンバーも「お前について行くよ」って感じでした
そして久々に完璧超人のリーダータイプを志向したと思われる「ボウケンジャー」のボウケンレッド/明石暁ことチーフと「シンケンジャー」のシンケンレッド/志葉丈瑠こと殿ですが、キャラ付けがかなり特殊です。
チーフは80年代で散々使い古された外向職人レベル3ですが、物語後半に入るとそれを「冒険を取ったら何も残らない冒険バカ」という「残念なイケメン」「見掛け倒し」にすることでいじられキャラとして成立しました。
それを受けて殿はチーフとはある意味真逆かつ歴代初の内向軍人ですが、能力面では完璧超人ではあるものの精神面で見ると終盤までは家臣達と心の壁があるのでレベル2、それがなくなって「真の当主」になった最終決戦でレベル3の完璧超人に

全体的に見ると00年代の戦隊レッドは純粋系が多くなるためとても「緩い」と言いますか、「バカレッド」が増えたのも「純粋タイプ」が増えてなおかつ「レベル1か2」からスタートしているレッドが増えたからだとわかります。
なのであまりにもシリアス成分が不足しすぎじゃないかとは思いますが、そこで敢えてのカウンターとして似非完璧超人のチーフと根暗な完璧超人の殿を00年代の最後にぶち込んだことでその緩んだ箍を締めなおしたという感じでしょうか。
演じる役者達が若返りして行く関係で昔に比べて貫禄や威厳のないレッドが増えてきたので、作り手としてもまるで少年漫画にいる直情径行な熱血タイプにシフトせざるを得ないというのもあるのかもしれません。

2010年代に入ると「ゴセイジャー」以降でまた流れが変わってきますが、やはり昔に比べて「カッコイイ系」より「かわいい系」が増えているという印象は傾向としてあります。
やはりずっと平和な時代に暮らしているせいで戦場の狂気という昔の戦隊が持っていた感覚が遠ざかって薄れてきているせいでしょうかね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?