ダース・ベイダーの倒し方

オビ=ワン・ケノービほどの剣豪でも、ダース・ベイダーを倒すことはできなかった。

何故か?

それは、元弟子のベイダーを、心まで機械になってしまったと決めつけて見捨ててしまったからではないか。

そしてルークが勝てたのは、父であるベイダー(アナキン・スカイウォーカー)に良心が残っていると信じていたからではないだろうか。

正確には、勝ったというよりは、父と子の和解のような終わり方だった。

このことから、『スター・ウォーズ』において重要なのは、剣術ではなく信頼であると分かる。

ちなみにNHKの特番で、哲学者のマルクス・ガブリエルが「ダース・ベイダーがマスクを外したら、つまらないモンスターだった」と語っていた。

そうではない。

モンスターだと思われていたベイダーが、息子ルークに心を開いてマスクを外し、人間らしい姿を現したと解釈すべきなのだ。

 

ところで、オビ=ワン・ケノービがベイダーに負けたとき、自ら隙をつくって斬られているように見える。

これは、ルークの見ている前でベイダーに殺されることで、復讐心を煽ろうとしたものと推測できる。

つまり、自分の力では倒せない代わりに、ルークが怒りによって力を覚醒させ、いずれベイダーを倒してくれると期待したのではないか。

こうして第一作『新たなる希望』が終わり、第二作の『帝国の逆襲』へと続くわけだが、結局ルークはベイダーに敗れてしまう。

やはり、復讐心では勝てないのだ。

敗れた際にルークは、ベイダーが自分の父親だと知る。

これが不幸中の幸いだった。

ルークはベイダーが自分の父親を殺したと思っていたが、真実を知ったことで、第三作での和解へと道が開けたのである。

 

第三作は「ジェダイの帰還(Return of the Jedi)」だが、当初は「ジェダイの復讐(Revenge of the Jedi)」という題名だった。

これだと、作品のメッセージに反している。

復讐よりも和解を目指すのがジェダイの騎士であり、信頼こそが真のフォースなのだ。

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