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【短歌一首】 ツイードに凍みる雨風微かなる春のまろみを肌に転がす

ツイードに
凍みる雨風
微かなる
春のまろみを
肌に転がす

久しぶりにコートを着ずにツイードのジャケットだけで外出していたら、急に冷たい風が雨を巻いて吹きつけてきた。目の粗いツイード越しに風と雨粒が染みて冷たい。

にわかに雨雲広がる

それでも一時期ほど強い寒さを感じることはなかった。空気や風や雨の粒子の尖りが少し丸みを帯びたような肌触り。春は少しずつ確実に進んでいる。春は頭ではなく、肌感覚で感じるもの。

人間は他の生き物と違い、服や靴を身につけているので、人間の五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)の中で「触覚」がかなり鈍くなっているかも。

猫などを見ているとヒゲや体毛でちょっとした空気の動きを捉えている。野生においては、身の危険を察知する上てもとても重要な機能。

野良猫は面構えに力あり
目力もあり

生きていく上でも、短歌を詠むときもでも、この「触覚🟰肌感覚」を大事にしていきたい。

猫間英介


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