短歌は「レジスタンス」。　

何に対して抵抗し反抗するのかと言えば、あまりも速く、あまりにも複雑化を極めるITの進歩。それでも今やないと困ることも多くなり、なんとかITに媚びずに、ITを舐めずに冷静を装って付き合う。「媚びない、舐めない。」は自分の人付き合いのポリシーだから、これを問題児ITにも当てはめながら。

３月の雪の朝にずっとお世話になったパソコンが逝ってしまった。2017年初めにウチに来て、その後、2020年からのコロナ禍でリモート会議やカウンセリング面談やロールプレイングなどで、長い時は一日に８時間もリモートで活躍して私を支えてくれた。　2022年ごろからよく高熱を出したり、画面が波打って見えなくなるなど調子を崩すことも多くなっており、あまり効果的な治療法もないまま、力尽きてしまった。

もう1年くらい前からPCの代わりにスマホでリモート会議などをしてきた。　しかし、画面が狭く、操作性も制限が多く、今度はこちらの目や体全体に悪い影響も出そうなので、ついに新しいPCを購入することにした。

しかし、もともとITリテラシーが低く、機械というものが苦手なので、このPCの初期設定とか、なんとかのインストールとか、本当にストレスフル。

それにしても、今や、仕事やプライベートにおいて、いや自分の人生において、一体いくつのログインID、ユーザー名、パスワードがあるんだろう。しかもパスワードなんて３ヶ月に一度の変更要請もあったり、16文字以上で大文字・小文字、数字、記号入れろ、とか、二重認証とか、一体何様なのだろう。（IT様〜）

ログインID、ユーザ名、パスワードなどのどれを問われているのか分からなかったり、どの場面でどれを入力するかを忘れてしまったり、長いパスワードの入力ミスをしている可能性だってある。そもそも、ソフト、ハード、アプリ、ネットワーク、サーバのどこに問題があるのかも分からないことも多くある。（一つはっきりしているのは、常に、使う人間の能力に問題があること。）

ログインを拒絶され、そのあと何回トライしてもダメなときの絶望感、焦燥感、疎外感。　そして最後は疲れ果てて一旦退却し放置する。この無限ループ、いい加減にしてほしい。　（マニュアル本のPC画面の引用の文字が小さすぎてよく見えない時に、つい指を当てて拡大しようとしてしまう。そんな自分も情けない。）

猫間英介