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【詩】083

遠い昔に見たままの景色を
いま目の前に再び見ている気がする
これは幻想か
もしくは果てしのない夢か

公園にあるブランコが赤色
その記憶は秋のなかで紅葉した

溶けるような熱気が充満する部屋の中で
香水を振りかけてみる
それはすぐに実体を失って
空気中に逃げ去っていく

夕焼けを見つめていた犬は
自由を疑っていた

道端にある片足だけのスニーカーは
まるでシンデレラを探すかのように
紐を投げ出しては魚釣りをしていた

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