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睡眠薬を減薬できた話

私は1年前まで、睡眠薬を飲んでいた。
一番多い時で2錠飲んでいたが、1錠、0.5錠、0.25錠と減らしていってついに0になったのが去年の夏。

何も飲まなくても寝られたことは、私にとってはかなり驚きで、嬉しいことだった。

初めて睡眠薬を飲んだのは6年前、薬剤師国家試験の1ヶ月ほど前。

もともと不眠がちな私は、国家試験の前日に寝られなかったら試験中に眠くなってしまうかもしれないという恐怖から精神科をたずねた。

医師は理解してくれ、1ヶ月分の睡眠薬を出してくれた。そのとき、寝ようとしてからすぐに眠りにつけることに感動したのだった。

いつも寝付くまでにかなりの時間がかかっていたから。



そして時は流れ、私はまた寝られなくなった。2021年の1月頃だった。コロナで在宅メインになったこともあったし、当時の彼氏との関係性が不安定でメンタルも不安定で、毎晩泣いているような日々だった。(今思えばかなりひどい人だったと思う)

そのままでは寝られないので、睡眠薬を飲んで悲しくなる前に眠りについていた。

別れる前の1ヶ月くらいは、2錠ないと寝られなかった。
医師に「ストレスで思い当たることはないですか」と聞かれ、「ないですねぇ」と答えていた。本当に無自覚だったのだ。



その彼氏とは別れ、つらい日も過ぎ、私にも平穏な日々が訪れた。

減薬は、涼しくなった2021年の秋から始めた。
睡眠薬の減薬は、そのとき飲んでいる量で安定して寝られるようになったときが目安だ。
夏頃には安定してきていたが、暑さで寝苦しい日が多いので、涼しくなったら始めましょうというのが医師の提案だった。
(※睡眠薬の減薬は医師の指示のもと行ってください。絶対に自分で勝手に減らさないようにしてください)

10月ころから0.5錠減らして、1.5錠にしてみた。それを続けて、また安定して寝られるようになったら0.5錠減らす。しばらくすると、自分で調整していいようだったので、タイミングを見て自分で減らしていった。

失敗することはなく、順調に減っていった。一番最後は、いきなり0.5錠ではなく、さらにその半分の0.25錠を何日か続けた。


最後の0.25錠を飲み終えた日。それは8月のある夜だった。

明日からは睡眠薬なしで本当に寝られるのか、不安だった。

薬を飲まずにベッドに入った日は、寝られなかったらどうしようかと不安で仕方なかった。でもなんとか寝れた。

次の日は本当に嬉しい気持ちだった。
眠れない日は、眠れないなぁと思いながらベッドに横たわる、あの時間がとても苦痛だったから。


もちろん生活習慣を整えたり、出社したりすることが増えたというのもあるだろうけど、精神的な安定がこんなにも睡眠に影響を与えることにも驚いた。

やっぱり入眠はすぐにとはいかない。

薬を飲んでた時のように、一瞬で眠りに落ちる快感はない。でも、自分で寝られる。
寝れないなぁと思いながら寝返りを繰り返すうちに、いつの間にか寝られるのだ。


つらいときは薬に頼るのは悪いことじゃない。むしろうまく薬は使うべきだと思う。
だけどやっぱり薬なしで過ごせることは、健全な、健康的な日々が戻ってきたようで嬉しかった。

これからも健やかな日々を過ごせますように。
(今度は腰痛で寝れません泣)

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