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シェリングの哲学をざっくり解説【美はすべてを解決する】

シェリングは19世紀ドイツ観念論を代表する大物のひとり。

フィヒテから影響を受け、ヘーゲルに影響を与えます。後期の独自な思索はキルケゴールらに刺激を与え、実存思想の震源にもなりました。

シェリングは早熟の天才でした。

15歳のときに他の生徒よりも3年早く大学に進学。

5歳年上のヘーゲルやヘルダーリン(天才詩人として有名)と親友になります。3人はともに思想を育んでいきますが、それをリードしたのは年下のシェリングでした。

彼がいなければ、近代の哲学史はだいぶ違ったものになっていたでしょう。

以下、シェリングの哲学をなるべくわかりやすく、ざっくり解説します

前期シェリングの哲学

シェリングはフィヒテの哲学を引き継ぐことでその思索をスタートさせます。

フィヒテと違うのは自然哲学に重きを置くところ。

本人は意識していなかったものの、実は当初からフィヒテとのあいだには根本的な考え方の違いがあって、それが自然哲学の強調につながります。

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ゲームに勝つことではなくゲーム盤を壊すことが哲学の仕事。哲学者たちの考えたことを超ざっくりと解説します。

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