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読書の秋

本を読むときの、癖というか習慣。
赤い色鉛筆で、気に入った単語やフレーズに線を引く。
これは勿論、自分で購入した書籍に限っての話で、図書館で借りた本は気になった部分をひたすらメモする。
と言うのが、あたしの癖というか習慣だ。

線を引いたからって、メモをとったからって、役にたつの?と問われたことがあった。
けど、あたしはそうして集めた言葉たちに救われているから、確実に、役にたっている、私にとっては。

今日は書店に寄れたので、川上未映子著『夏物語』を購入した。
最近は生活の様々に忙殺されていたこともあり、本を買ったのは随分と久しぶり。

もう夏は終わってしまうのに…。
買ってしまった『夏物語』。
まだ1ページも読んでいなくて、これから読むんだけど。
赤線を引く箇所が多いといいな、と、勝手に期待している。

そこでふと、あたしにとっての赤線やメモは、何なんだろうか、と考える。
勿論、あたしを励ましてくれたり助けてくれたりしてきたが、それは、他者との関わりの中では得られないものなのだろうか。
''読書体験''という、ある種閉塞感のある世界の中でしか、それは成立しない気がしてならない。
作者とあたし。
世界にその二人しか存在しないという閉塞空間の中で紡がれる物語。
その空間の中でこそ、あたしは自分が何ものにも縛られない状態で在れる気がしている、まるで無重力。
その感覚が、あたしは好きなんだろう。

さて、『夏物語』。
どんな話かな。
楽しみだな。

あたしはうつ伏せになって、本を読む準備を始める。

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