この新しい状況のなかで、《自分の仕事から》 何ができるか、 《貢献の領域》 がどこにあるか、を考えて行動に移す (大変な状況のなかでの暮らしのヒント)

自分の仕事から+貢献の領域


今日紹介するのは、《自分の仕事から》と《貢献の領域》です。

在宅勤務/テレワークが増え、学校が休校になり家庭学習やオンライン授業が始まりました。

不要不急な外出の自粛のなか、生活を支える食材・日用品を供給するお店や流通業、

オンラインショップでの買い物が増え、それを配送する宅配業、

その一方で、人足が激減し、経営的に苦しくなったり、閉店を余儀なくされる飲食店やサービス業、

オリンピックによるインバウンド需要を見越して通して投資していた観光業・宿泊業、

自らの感染リスクと隣り合わせのなか、多くの人々を助け続ける医療機関、

重症化する恐れのある高齢者たちが暮らす介護施設、

などなど・・・。

感染拡大の状況とリスクから、数ヶ月前とは大きく異なる社会状況になり、私たちの暮らしも大きく変わっています

これまで当たり前だと思っていたことが、いつだって「当たり前」ではないんだということを痛感させられます。

私たちの社会生活というものが、移動と相互依存と様々な活動で織りなされていたということを実感します。

そして、この大きな変化のなかで、人々はいろいろな困難に直面しています。

家のなかで家族とずっと近い距離で過ごし、ストレスを溜まったり、

オンラインでのやりとりに、疲れてしまったり、

新しい環境に慣れず、悩んでしまったり、

変化に対応しなければならないものの、そのやり方がわからず困ったり。

新しい状況では、新しい困難・悩み・問題も出てくるものです。

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そこで、今の世の中・人々に対して、自分の仕事・専門から貢献できるところはどこかを考え、動くようにします。

これまでの求められていた仕事や職業は、従来の社会状況のなかで必要だったものでしょう。

それが繰り返し必要となったから、仕事・職業としてかたちづくられてきたのです。

でも、今は、まだ新しい状況のニーズに応えるような仕事・職業のあり方は確立されていません。

その結果、いろいろなところで生じている困難・悩み・問題に対して対応してくれる人や組織がいない状況です。

そうして、それらは未解決のまま、続いていくことになります。

そこで、自分の仕事・専門から見て、今、貢献できることは何かを自分で見極め、それを実践していく、ということが重要となります。

自分の仕事や専門から見ると、ここは自分が何とかできるかもしれないと思うことが、いろいろあるはずです。

プロボノ」という、プロとしての力をボランティア的に活かすという言葉がありますね。

それと、同じような発想です。

《自分の仕事から》何ができるのか、どういう貢献ができそうか、その《貢献の領域》を探すのです。


僕の例でいうと、例えば、このnoteの連載「大変な状況のなかでの暮らしのヒント - パターン・ランゲージの 1000のコツ・知恵から学ぶ」が、それにあたります。

これまで僕は、暮らしや仕事・活動のコツを言語化して、暮らし・仕事・活動をよりよくしていく支援の研究をしてきました。

そこで、僕にできることとしては、みなさんの今の大変な状況のなかでの暮らしを少しでもよりよくするお手伝いができればと思い、始めました。

自分の仕事から》考えた《貢献の領域》というわけです。


他にも、オンライン授業や、遠隔ミーティング・テレワークのコツを言語化するという活動も、仲間と始めました。そのためのFacebookグループのコミュニティも立ち上げました。

「オンライン授業のコツ・知恵・経験談の共有(よりよいオンライン授業を目指して)」
オンライン授業

「遠隔ミーティング & テレワークのコツ・知恵・経験談の共有」
テレワーク

これらのグループには、何百人・何千人という方々が参加していて、ニーズ・関心の強さを感じます。

これらも、いきなりこれまでと違う教育環境や働き方にシフトすることを支援する、僕らなりのやり方での支援・貢献ができればと思って取り組んでいるものです。


さらに、こんな状況だからこそ、自分(たち)の日々の暮らしの「幸せ」をつくり、感じられるように、僕らが生み出した新しい方法「幸せのたまご」を紹介する発信をしました。

"わくわく博士とたまごちゃんの「幸せのたまご」note"

画像4

これも、実践している人、興味がある人のコミュニティをつくろうと、Facebookグループ "「幸せのたまご」実践共有コミュニティ"も立ち上げました。

幸せのたまご実践共有コミュニティ

こちらも、日々、素敵な実践レポートが投稿されていて、みなさんが暮らしに活かしていることを感じられます。


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このように、《自分の仕事から》発想して、できること、役に立てそうなことを考えます。

これは個人でやる場合もあれば、自分が所属している組織・会社でやるのがよい場合もあるでしょう。

うちの会社なら」、「うちの業界なら」、「僕らのような知識・スキル・経験をもった人なら」、何ができるだろうか?

そう考えてみると、いろいろなことができそうだとわかるでしょう。

それを、自分の時間の一部をつかって、そして、周囲の人にも声をかけつつ、実践していくのです。

そうやって、新しい貢献の仕方を生み出し、助け合い、高め合っていくことで、この大変な状況を少しでもよくし、みんなで乗り越えていくことができるでしょう。

そういうことを期待して、各自が《自分の仕事から》考えて、《貢献の領域》を見出し、実践していきましょう!

自分の仕事から+貢献の領域

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自分の仕事から》は、『旅のことば:認知症とともによりよく生きるためのヒント』に収録されているものです。

貢献の領域》は、「コラボレーション・パターン:創造的コラボレーションのパターン・ランゲージ」に収録されているものです。

自分の仕事から》は、認知症の方が日本に何百万人もいるという現状において、自分たちの仕事からは何ができるかを考えよう、というものです。

例えば、スーパーやバス運転手として、何ができるか、製品をつくっている企業として何ができるか、学校で教えている教師として何ができるか、など、介護や医療に関わるのではない立場から、そういう人たちをどのように支えることができるのかを考えよう、というわけです。

今回は、認知症の方に対して、ではなく、現在の社会状況において何ができるかを《自分の仕事から》考えよう、ということに読み替えました。

貢献の領域》は、チームのなかで、自分がどこにどう貢献できるのかを自分で考えようというものです。

今回は、社会一つの大きなチーム(共同体)として捉え、そこにどのように貢献できるかを考えようという話として、書きました。

家での自分(たち)の暮らしも大変ではありますが、少しずつ、自分の得意なこと・できることを差し出しあって、相互に助け合える社会にしていけるといいですね。


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