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なおみの呪い(前編)


おひさしぶりっこ!
もう夏も終わってしまいましたが、
アタイの夏は、終わっちゃいない!!!
(アタイのオツムは一生夏休み☆)

怪しげなタイトルですが、ミステリーゾーン 〜体験実話シリーズ〜 に鞍替えしたのではありません。

今日は昔話です。内容は薄いですが2回に分けました。

幼少期の体験で「あれはなんだったんだろう…?」と、
時々脳裏に浮かぶ体験なので、自分の思考を整理するためにも文字に起こして見ました。
(先に言っておくが、超常現象などは出てこない)

それでは、イラストや、ダイスキー!!

〜それは保育園時代〜

幼少期、私は区立の保育園に通っていた。
通りに面した道を入っていくと、少し上り坂になっている。
建物の1階は私たちの通う保育園で、2階は小学生のお兄さんお姉さんが通う児童館になっていた。

保育園

園の建物の正面には、小さいけれど滑り台、ブランコ、砂場をぎゅっと集めたようなミニ公園があった。

またその建物の裏手には、少し小高い丘と、これまた砂場などが合わさった園庭があり、暖かい頃には砂場に水を入れて泥んこ遊びをしたり、思えばあれが人生で一番楽しかった時期なのかもしれない。


あの頃を思い出すと、薄靄がかかった、何かキラキラしたものに守られたような、万物との一体感を感じていたような記憶を思いだす。
 

その頃の私の性格はといえば、アニメで見たお姫様ドレスが大好きで、いつもドレスの絵を描いているのだが、性格は男の子っぽくて正義の味方を気取り、なぜか同じ組のガキ大将のT君と、お友達を守るという名目で事あるごとに喧嘩をしていたような記憶がある。
(その後T君と私は、おままごとセットのミニ包丁の取り合いにより、人生初の刃物沙汰で対峙することとなる)


〜その名はなおみ〜




その園にはたくさんの絵本があった。
(とはいえ蔵書数はおそらく普通の保育園のレベル)

私はそれら絵本の中でも永遠の名盤、かこさとしの「だるまちゃんとてんぐちゃん」、「カラスのパンやさん」などの作品が好きだった。

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(だるまちゃんとてんぐちゃん:イメージ)

だるまちゃんもてんぐちゃんも、顔は明らかに異形の生物なのに、身体が幼体ってゆう前提があるだけで、そしてあの笑顔で、なんでかわいく見えちゃうんだろう、赤ちゃんマジックってすごいと、幼少期から赤ちゃんが好きだった私は思うのであった。


その他にも、男子は古代生物の絵本や辞典などを持ち出しては「サーベルタイガーかっけー!」と、新しい生き物の名前を覚えたらすぐに連呼していた。

私は食いしん坊だったので、からすのぱんやさん、ぐりとぐらのシリーズで食べ物が出てくると、ただただ絵本に出てくるおいしい食べ物の味の妄想に耽っていた。





〜その名はなおみ〜



その中で、異色の絵本があった。
絵本というものは、たいていの場合、絵(イラスト)が描いてある。
絵が描いている本、だから絵本だ。(もちろん違うのもあるよねエヘ)
その本は、写真と文章(詩)で構成された絵本だった。


その主人公の名前は「なおみ」



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なおみは、よくあるかんじの市松人形だった。


髪が肩より長く伸びたパッツンで真っ赤な紅をさしてある。日本の少女のかわいらしさを全部詰め込んだ市松人形。



暗闇でこっちをみているやつ。稲川淳二の怖い話で有名なやつ。
あの髪がのびるやつ。髪がのびるんだったら、本体を一度解体してみて、髪がぎっしりだったらコワいよね。
でも、髪の毛も何も詰まってなくて、空洞だったらもっと怖いよね。

妄想はこれくらいにしてとにかく、その日本人形の名前は「なおみ」。
知りたくもないのに…
><



〜肝心の絵本の内容は〜


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その全編オールカラーの写真で構成された絵本のページをめくると、
緑の木々に囲まれた白い洋館が映っている。

昼間の薄暗い洋館。


まど


蛇口から滴り落ちる水道水。

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(本物はこんなジョロジョロじゃなくってもっとピチョーンって感じだった)

なおみのアップ。横からのなおみ。左斜めからのなおみの横顔。
きれいなおべべを着こなした市松人形のなおみ。なぜか洋館に放置されて、住んでいるテイになっているなおみ。

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〜恐れ慄く園児たち〜


やだこわい。

がっこちゃんち、ママが大雑把でお人形とか買ってもろたことない。

従姉妹のお下がりの、髪がぼさぼさで顔のペイントが剥げたキャンディキャンディ人形(なぜか看護師コス)とか、青い軍手で作った無理矢理なドラえもん人形とかしかなかったから、立派な市松人形とのリレーションシップの築き方とかの引き出し持ってない。

それに市松人形なのになおみって名前、微妙に名前が似合ってなくていや。さくらとか千代とかおせんとか、もっと古臭い名前にしてほしい。



だいいち、いわゆる普通の絵本に慣れ親しんでいる大抵の園児には、その絵本の意図がよくわからない。
最たる読者層の園児から一切の支持を得られないなおみ。

そんな園児の気持ちにはお構いなしに、絵本はさらに続く。


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窓際に佇むなおみ。

洋風の椅子の上にのっかって窓から外の風景を眺めるなおみ。洋館だけど市松人形。


(もうここら辺は妄想入ってきた)

本文は続く


「なおみは~をしたよ」


「なおみは~と思ったよ」

「なおみは~の夢をみたよ」


知りたくない。知りたくないよ、お人形の日常。

夢うつつのような、なおみの心情表現と日常。

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続きは次回、更になんにも起きない文書が続きます...





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